2018-10-18 23:56 — asano
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これは以前取り上げた8741Aの兄弟デバイスです。
IntelのD8749H-3、MCS-48ファミリの一員でベースとなった8748のメモリを倍増させたものです。それでもROMが2kBにRAMが128バイトという今となっては冗談のようなサイズです。
UV-EPROMを内蔵しているため消去用の窓が必要でCERDIPになっていますね。
これはオリジナルのIntel製ですが、日本ではNEC製を多く見かけたように思います。
こちらはそのNEC製のμPD8035LCです。
こちらはプラスチックDIPですが、OTP ROMやFlash EEPROMではありません。ROM無しのもので外部にROMを接続して使用します。
ROMを外付けしてしまうとI/Oポートが減り、使用デバイスが増えてしまうのでこのシリーズを使うメリットが少なくなります。このMCS-48/UPI-41の命令セットはかなり癖があるので、だったら8085を使ったほうがとも思うのですが...
- 減るとはいっても12ビット程度のポートは残る
- タイマを内蔵している
- 少ないとはいえRAMを内蔵している
といったことから小規模な応用には使いやすかったのでしょう。
以前紹介したものではMZ-80KP5の中でもRAMを128バイトに増やした8039が使われています。
最後に一覧表を再掲(一部フォーマット変更)しておきます。
Family | UPI-41 | MCS-48 | |||
---|---|---|---|---|---|
ROM/RAM容量 | 1kB / 64B | 2kB / 128B | 1kB / 64B | 2kB / 128B | 4kB / 256B |
Mask ROM | 8041 | 8042 | 8048 | 8049 | 8050 |
UV-EPROM | 8741 | 8742 | 8748 | 8749 | - |
ROMless | - | - | 8035 | 8039 | 8040 |
UPI-41(8741など)がペリフェラルを作るためのデバイスだったのに対してこのMCS-48は一般的なワンチップマイコンです。命令体系は共通なのでアセンブラなどのツールは同じものが使用できます。
参考文献・関連図書:
D8748H/D8749Hデータシート, Intel.
uPD8048,uPD8748,uPD8035Lデータシート, NEC Microcomputers.
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