2018-11-23 21:08 — asano
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72ピンのSIMMをまた見つけました。Single In-line Memory Moduleで取り上げたものとは違ったパリティの処理がしてあります。
出てきたのはこの2種類、それぞれ2枚ずつです。
上がパリティ付きの8MBのもの、下はパリティ無しで16MBです。
まずは16MBの方からです。右上にDECロゴが見えます。左のラベルから4M×32bit ⇒ 16MBであることがわかりますが、一応確認してみましょう。
4つ載っているのはHyundaiのHY5117404AJ-60、4M×4bitのDRAMでEDO(Extended Data Out)です。容量が半分しかありませんが、裏面にも実装されていたので結論は裏を見てからにします。
未実装のパターンが2つあります。よく見るとピン数が少ないのがわかりますか。
それぞれの中央にある少し大きなパッドはパスコンのためのもの、SOJパッケージは下に少し空間があるのでそこに収めています。
こちらにも未実装が2つありますが、これらはパリティ用と思います。以前×4bit品で1bitずつ書き込めるものを使い9チップ構成のものを取り上げましたが、これは×1bit品を4つ使って12チップ構成になっています。
配置もゆったりしていますね。このくらい間隔があいていると手ハンダも不可能ではなさそうです。
右端に「SIDE 2 L4」とありますが、SIDE 2 = 裏面でL4 = Layer 4という意味で4層基板と思われます。表には「SIDE 1 L1」とあります。
上に8つ並んでいるのはTMS444000DJ-70、1M×4bitのDRAMです。これで4MB分になります。
下に4つあるのはTMS4C1024DJ-70、1M×1bitのDRAMです。これがパリティ、×1bit品を使っているので独立してアクセスできます。
ちょうど上の16MBの両面分を容量を1/4にして片面に詰め込んだようなものですね。
ちなみに最初の16MBのもののようにビット幅が4bit×8(パリティ付きなら4bit×8+1bit×4または4bit×8+4bit×1)のような32,36になるSIMMを1バンクSIMM、後者のように倍の64,72になるものを2バンクSIMMなどと呼ぶこともありました。2バンクのものは使用に制限のあることもあるので注意が必要です。
2バンクのことを「両面」と呼ぶ人もいますが、上の例のように両面に実装されていても1バンクの場合もあるのであまり良い呼び方とは思えません。
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