2016-08-08 23:33 — asano
Z180、と言うよりHD64180と言った方が通りが良いでしょう。
ZilogのZ180 MPUです。Z80では「CPU」だったのが「MPU」になっていますが、Zilog的にはこの境界はどこらへんなのでしょう?
正式型番はZ8018010VSC、10MHz版です。
日立がZ80 CPU互換のコアにMMU, DMACなどを追加したものがHD64180で、それのタイミングを変更してZ80シリーズの周辺デバイスを使えるようにしたものがHD64180Zになります。そのHD64180ZをZilogがセカンドソースとして製造したものがZ180、と思っていたのですが念のため調べてみるとHD64180ZのZilog版はZ64180で、Z180はそれを更に改良したものという記述がWikipediaにありました(リンク参照)。残念ながらその部分の出典は不明です。
ということで1994年のZilogのアプリケーションノート「Z180 Family Questions and Answers」を見てみると(残念ながら本家Zilogのサイトには既にありません)、HD64180ZとZ180の違いは、Z80の信号名に合わせるために信号名が変わっているだけだという記述が見つかりました。ということはZ64180は存在せず、HD64180ZとZ180はモノは一緒で、ドキュメントの違いだけということなのでしょうか?
私は実はこの180系プロセッサで何か作ったことはありません。これが手に入るようになった頃には興味がMC68000の方に移っていたからです。
参考文献・関連図書:
"Z80180 Microprocessor Unit Product Specification", Zilog.
関連項目:
広告:
コメント
Z64180
遅レスすいません。
Application Note, Z180 Family Questions and Answers, 1994年3月
は、まだ ZilogのサイトからDLできるようです。
私も以前にDLしてたのですが、今はメニューからたどっても見つかりません。
そこで、Documentのコーナーで AN0066 をサーチすると引っかかりました。
この文章ですね。
Our Z180 is identical to Hitachi’s HD64180Z version
except some of the signal names are different in order
to match Z80 signal names (Z180 was jointly developed
with Hitachi).
てことで、Wikipedia(日本語版)のその辺の記述は間違ってますね。
Wikipedia(英語版)の方は合っているようです。
ネットを検索すると、「Z64180の在庫あるで」という業者がいくつか見つかるので、
実物が存在する可能性がありますが、怖くて手が出せないでいます。
私はずっと、
HD64180R1 = Z64180
だと思っていたのですが、1986年5月版のデータシートを見ると、4MHz版と6MHz版
しかないし、アドレス空間も512KBまでしかないので、R0版のようです。
HD64180R0 = Z64180 ?
ただ、Preliminary Spec.なので、実際に発売されたのが R1版である可能性もあります。
(時期的はR1版は既に日立からリリースされていたので。)
この Z64180 は、HD64180R* と同じ、日立系の端子名がついています。
しかし、この頃は既に日立とZilogで
HD64180Z = Z80180
の共同開発を進めていたので、Z64180 はあまり長くは販売されなかったと思われます。
そして、中身も HD64180R* の OEM供給であったはずです。(販売されていた、として)
Z80180 になると、元のZ80の信号名に戻してるので、Z80からの移行に配慮した訳ですね。
Z80180の各種ドキュメントにも、Z64180 というキーワードは所々残っていますが、
HD64180 と同じものとして扱われている感じに見えます。
Z64180(追記)
追記です。
たまたま eBay 見たら、Z64180 出てますね。
実在してたようです。JAPAN とあるので、日立製と思われます。
高いので買いませんけど。
Re: Z64180
こちらにまとめて返信します。
アプリケーションノート、検索すればまだあるということはリンク切れなだけか。
それにしてもややこしいですね。
eBayのZ64180見てみましたが送料込みで10,000円超えとは、これはパスです。
Z8216とかならこの値段でも考えますが...
コメントを追加