2016-08-21 11:28 — asano
昔PC-9801シリーズにも使われたV30 CPUに周辺デバイスを集積したのがこのV50です。
正式な型番はμPD70216R-10、PGAパッケージの10MHz品です。これは外部データバス幅16ビットですが、8ビットにしたμPD70208 (V40)というものもありました。
周辺デバイスを集積したというのが実は厄介な面もありまして、I/Oアドレス・IRQ/DRQ優先順位などに何らかの制限があるものです。組み込み系などで新規に設計するのなら良いのですが、既存の8086/V30システムの置き換え、特にパソコン等の互換性を重視する場合は問題になることが多いです。
実際、このV50をはじめIntelの80186や日立のHD64180などの周辺デバイス内蔵プロセッサがパソコンに使用された例は少ないですね。
内蔵以外にも多数の周辺デバイスが必要なため少しぐらい内蔵されていても嬉しくないとか、プロセッサのみに比べて時期が遅れるためとか、他にも理由は考えられるので互換性だけの問題ではないでしょうが。
これが裏側、68ピンのPGAでMC68881とピン数は同じですが並び方が異なっているのがわかります。
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