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日本計算機 BUSICOM 162 (分解編 その1)


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今回からはBUSICOM 162の内部を見ていくことにします。

底面
前回、底には何も無いと思って写真も取らなかったのですが、いざ分解しようと裏返したらいろいろあったので写真を載せておきます。

「OVER CURRENT PROTECTOR」は字の通り過電流保護ですね、今どきは交換不能のヒューズで済ませるところですが、手動復帰型のを使っています。頻繁に作動してしまうからなのか、高価な装置なので買い換えられないからなのか。
「VOLTAGE SELECTOR」は内部にスライドスイッチでもあるのでしょうか。±10%ということは国による電圧の違いではなく、電灯線の電圧降下などの補償用ですね。そういえば昔、電源トランスを買うと1次側にも90V,100V,110Vなんてタップがあったのを思い出しました。

下側のところは開けられそうなのでカバーを外してみましょう。

底のカバーを開けたところ
カバーを取ったらすごい配線が出てきました。
基板を多数差し込む構造になっているようで、配線の奥にはカードエッジ用のコネクタが並んでいます。配線はバスではないので、基板ごとに挿すスロットが決まっています。これは規模は小さいですが昔の大型計算機などでも使われた構造です。

接続部 拡大
コネクタに結線されている部分を拡大してみました。ハンダ付けではなくラッピングによる配線です。
ラッピング用の端子というと断面が四角いものと思っていましたが、これは板をU字に曲げた断面をしています。確かに角があればラッピングはできるでしょうが、Uが潰れるように変形して緩んだりしないか気になりますね。まぁここに製造後50年近く経過して問題の無い例があるので心配しなくても平気なのでしょう。

2018年7月3日 追記:
ここで「問題の無い例」と書いていますが、よく考えると正常に動作していないので「問題無い」かどうかはわかりませんね。

トップカバーを外したところ
続いてトップカバーを外しました。下に電源コネクタが見えているのでこれは背面から写したものです。

手前に青いコネクタと基板が見えていますが、おそらくカードケージを外せるようになっていて、これはそのためのコネクタと思われます。青いコネクタからの線がカードケージ側、基板のほうがキーボードや表示器などに繋がっているようです。こんなハーネスの中継コネクタとしてもカードエッジ使うんですね。

ケージには基板が10枚挿してあります。次回以降、各基板を見ていこうと思います。


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