2017-02-03 16:28 — asano
カテゴリー:
これも買っていなかったと思っていたのに、いつの間にか購入していたようです。
このμPD765AC-2はNEC製のFDC (Floppy Disk Controller)です。
Western DigitalのFD1791/FD1793 (日本では富士通のMB8877のほうが知名度が高いかな)とともに代表的なFDCです。というよりもごく初期のものを除くとほとんどのFDCはこの765系かWD系のどちらかに属すると言っても良いかもしれません。
765系はPCに採用されたこともあり、多くの派生品が生まれました。
- Intelの8272はμPD765のセカンドソースです。
- μPD7265では77トラックを超えるドライブでのリキャリブレートが可能になり、8インチ以外でも使いやすくなりました。
μPD765ではヘッドがトラック77以上にあるときにリキャリブレートを実行するとエラーになります。8インチではトラックは77しかないのでヘッド移動パルスを76しか出さないのですが、その中でトラック0を検知できないからです。裏技としてリキャリブレートを2度実行して1回目のエラーを無視する(1回目でトラック0に届かなくてもトラック0付近までは来るので2度目でトラック0にたどり着く)という方法があり、PC-9801の2DDで使われていたようです。 - μPD72065はμPD7265をCMOS化したものです。
- 以前ここでも紹介した日立のHD63265ではデータセパレータが内蔵されました。
- ライバルのはずのWetern DigitalからもWD37C65という765系のFDCが発売されていました。これはデータセパレータの他にドライバ・レシーバも内蔵しています。PCのマルチIOボードやSCSIボード付属のFDCとしてよく使われていました。他社からも類似の互換デバイスが発売されていましたね。
- FDCがPCマザーボードに標準装備になると単独FDCは減ってチップセットに内蔵されるようになりました。
これはFDC8基板に載っていたものです。
参考文献・関連図書:
uPD765データシート, NEC.
コメントを追加