2017-02-20 18:27 — asano
これも昔使っていたマザーボードだと思うのですが、型番がどこにも見当たらない謎のボードです。
古いAT規格のボードです。CPUは80486シーリーズに対応し、SIMMは古い30ピンタイプです。
個人的には8bit ISA×4, 16bit ISA×4, VL Bus×2というスロットの多さに惹かれて選んだのではないかと思いますね。時代的にシリアル・パラレル・FDD・HDDはマザーボード上には搭載されていませんので必要なモノは拡張ボードを挿す必要があります。
486DX2が載っていますが、ソケットの外側に一周分パターンが見えますね。外側はPentium ODPのためのもので、486シリーズ使用時は最外周は使用しません。きっとPentium ODP対応のものもラインナップにあったのでしょう。
右上部分はキャッシュメモリですね。ParadigmのPDM41256SA20Pは32k×8ビットの高速SRAMです。「SA20P」ですからアクセスタイム20nsといったところ。8つで256kBのキャッシュを構成し、残り1つはタグ用でしょう。
このメモリ、8ビットCPUには手頃なサイズ(アクセスタイムは必要以上です)なので何かに使うかもと思って残してある気がします。
裏面にも型番のようなものは見当たりません。
486DX2の型番はA80486DX2-66です。
486DX-33の外部バスはそのままに内部のクロックだけ倍にしたもの、DX-33のシステムにそのまま差し替えれば動作しました。
やはり型番不明のVLバス対応のマザーボードがもう1枚ありました。よく似ていますね。仕様もほぼ一緒です。
このボードも右上にキャッシュメモリを搭載しています。WinbondのW24257AK-15、やはり32k×8bitのSRAMでさらに高速版の15ns品を使っています。
これは中央部分、右のシールの貼られたQFPはSiS製のチップセットですね。昔は多くのメーカがチップセットを製造していました。このSiSの他にもVIAとかOakとかOPTiとかいろいろありましたね。
KS82C6818Aはリアルタイムクロックです。バックアップされたRAM領域もあるのでPCの設定情報を保存するのに使用されました。「CMOS Setup」などの名称はこのデバイスがCMOSプロセスで作られていたことに由来します。
今では容量が足らなくなったので設定情報の多くはFlash ROMの方に記録されていると思います。
「AMIBIOS」のラベルが貼られているのはBIOSコードの書かれたROMです。1992年という時代と質感から窓付きセラミックパッケージのUVEPROMでしょう。今のように簡単にアップデートを行うことはできません。
最後は右下のCPUソケットです。238ピンですのでSocket 2ということになります。こちらはPentium ODP対応のはず。
ちょうど単なる丸ピンソケットから力を入れなくてすむレバー式への過渡期です。
右下にはGAL16V8Bも写っています。
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