2017-05-19 17:09 — asano
カテゴリー:
これは昔PC-8001mk2のクロックアップをするために作ったクロック発振器です。
作ったのは高校生の頃と思います。メイン基板のパターンカットやハンダ付けは必要なく、いつでも元に戻せるようにしています。
- 左の赤と黒のミノムシクリップは電源の+5VとGNDです。
- 40ピンのソケットは作ったクロックをメイン基板に注入するためのもので、ゲートアレイのどれかを抜いてこのソケットを挟みこんだはずです。ピンが1本曲げてあり基板からのクロックを切ってゲートアレイ側に作ったクロックを入れてやります。ICのピンを外に曲げても同じですが、折っても買うことのできないゲートアレイのピンは加工したくなかったからです。
- 基板には発振回路と切替の回路を載せています。
- トグルスイッチはクロックを切り替えるためのものです。クロックに同期して切り替えるような高級なことはしていませんので、動作中に切り替えるとプログラムが暴走することもありました。
- 右端のクリップは元のクロックを取り出すためのものです。
基板左側のHD74LS04Pが発振回路です。上に20MHzのクリスタルが見えていますが、ゲートアレイにはCPUクロックの4倍を供給するので5MHz動作になるわけです。
裏にもクリスタルが見えていますが、これは実験した24MHzのものです。
右のHD74LS153Pは切り替え用のセレクタです。スイッチのチャタリングへの対処もしていませんし、2つのクロックは当然非同期なのでタイミングによっては出力に短いパルスが出てしまいます。それでもうまく切り替わることの方が多かったように記憶しています。
これでオリジナルの4MHzから5MHz,6MHzに上げたわけですが、それだけでは問題があったのでさらにいくつかの部品を交換しています。
まずCPUを4MHz品から6MHz版へ替えました。これは確か5MHz化で必要になったのではないかと思います。ソケット実装なので買ってきて挿し替えるだけですね。
6MHz化ではさらにμPD23128C (N-BASICのマスクROM)も間に合わなくなりました。これは仕方ないのでUVEPROMの27128に中身をコピーして替えました。
ちなみに結果はこうなりました。
- プログラムは6MHzでも正常に実行されました。
- 前述のように動作中の切替は暴走のリスクがありました。
- テキスト(文字)表示は5MHzまでは正常ですが、6MHzにするとノイズが入ります。
チラチラと文字が化けるのですが、メモリが書き換わっているわけではないので目を凝らしたりすると読めないことも無いです。 - グラフィック表示は問題なし
- シリアルやカセットI/Fは速度が比例して上がるので互換性がなくなります。
- フロッピーディスク・プリンタは正常に使えます。
普通に使うときは5MHzまで、バッチ的に計算させるなら6MHzで使えました。特に後者では結果はフロッピーに書くということで画面表示を切って(メインメモリへのDMAアクセスがなくなるので30%程度速くなります)いました。
コメントを追加