2017-09-11 17:21 — asano
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さらなる高解像度を実現した機種もありました。
機種 | ドット数 | 色数 | 同期周波数 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
水平 | 垂直 | ||||
PC-100 | 720×512 | 16 / 512 | 30.1kHz | 55Hz | モニタを縦にし512×720として使用可 |
PC-98XA/XL/RL | 1120×750 | 16 / 4096 | 32.8kHz | 80Hz | インターレス |
PC-H98シリーズ | 1120×750 | 256 / 16,777,216 | 32.8kHz | 80Hz | インターレス |
X68000 | 768×512 | 16 / 65536 | 31.5kHz | 55Hz |
PC-100は1983年発売、マウス操作を前提にした最初期のパソコンです。いろいろと先進的な面はありましたが、普及という面からは成功とは言いがたいものでした。
グラフィックの面でも標準より少し上の解像度ながら高価な専用モニタが必須で、しかもそのモニタは他機種にまったく使えないというのも不利な点の一つだったのだと思います。
PC-98XA/XL/RLやPC-H98シリーズは「ハイレゾ」とよばれたシリーズです。
グラフィックにあわせてテキスト表示も24ドットフォント(漢字は明朝体)になっていたり、メインメモリの配置も他のPC-9800シリーズとは異なっているなど、似て非なる機種だったといえるでしょう。ソフトウェアの互換性もありませんでした。
X68000はこれらの中で唯一の「パーソナル」と呼べるものかもしれません。
グラフィックにおいてもとても面白い仕組みになっていました。これまでに説明した何種類もの方式を用途に応じて組み合わせて重ね合わせ表示ができるのです。
- グラフィック画面はパックドピクセル方式で、モードによらず1ワード=1ピクセルになるようハードウェアでメモリが配置されます。16色や256色のモードでは上位のビットはメモリが無い(書き込んでも保存されない)ので注意が必要です。
- テキスト画面は文字フォントの扱いに便利なプレーン方式になっていて、名前とは裏腹に文字以外の表示にも使えます。4プレーンで16色が使用可能です。
- BG(バックグラウンド)画面はテレビの利用で取り上げたTMS9918のようなタイルを並べる方式になっています。
- スプライト画面も同様にTMS9918のものに似ています(はるかに高機能です)。
参考文献・関連図書:
アスキー出版局テクライト編(1990)『新版PC-9800シリーズ テクニカルデータブック』アスキー.
桒野雅彦(1992)『Inside X68000』ソフトバンク.
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