2018-02-13 20:50 — asano
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ちょっと珍しいZilogのICが出てきました。
Z8581PS、18ピンDIPのICです。Zilogといえばプロセッサとその周辺デバイス、18ピンのこれは何でしょう?
16ピンのSN76489のような例外が無いわけではありませんが、CPUバスに接続するデバイスにしてはピン数が少なすぎます。
8581という番号からはZ8000シリーズ関連が疑われます。
型番 | シリーズ | 備考 |
---|---|---|
Z80xx | Z8000シリーズ | Z8001, Z8030など マルチプレクスされたZバス用のもの |
Z84xx | Z80シリーズ | Z8400(Z80 CPU), Z8470(Z80 DART)など |
Z85xx | Z8000シリーズ | Z8536など 非マルチプレクスの汎用バス用のもの |
Z86xx | Z8シリーズ | Z8611など |
Z88xx | Super8シリーズ | Z8800など |
種明かしをするとこれはClock Generator and Controllerというもので、8086系でいうところの8284にあたるものです。8284等と比べて知名度が低いのはZ8000シリーズ自体があまり有名でないことに加え、要求されているクロックの条件がさほど厳しいものではなく汎用デバイスでも容易にシステムが構成可能だからでしょう。
- 2つの水晶発振回路
- クロックドライバ
- クロックに同期したリセット信号の生成
- クロックのストレッチ
以上の機能のうちで面倒なのは最後のストレッチ機能くらいで、しかも常に必要というわけでもありません。発振回路とリセット信号の生成は汎用ロジックICで容易に実現できます。
「8453」ということは製造は1984年53週でしょうか。あれっ、53週っていうのはあるのかな。
裏側のマーキングはよくわかりません。
右側のエジェクタピンの跡?には製造国「PHILIPPINES」がエンボスで入っています。
参考文献・関連図書:
Z8581 Clock Generator and Controller データシート, Zilog.
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