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アナログ・デバイセズ


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資料の捜索していたらアナログ・デバイセズの石がいくつか出てきました。

AD533KD
一つ目はAD533KDです。だいぶ腐食が進んでいますが型番は何とか読めます。

「K」は誤差のランクを表し、±2.0%の「J」・±1.0%の「K」・±0.5%の「L」があります。末尾の「D」はセラミックDIPを表し、他にメタルカンの「H」もあります。

上のは2行目のデートコードが判読困難ですが、まとまって出てきたことから下と同じく「7833L」ではないかと思われます。

このAD533ですが、データシートによると「Low Cost IC Multiplier, Divider, Squarer, Square Rooter」とあります。乗除算・平方・平方根の演算器なのですが、社名からも想像できるようにアナログの演算器です。

内部は乗算器と差動アンプから構成されています。

  • 乗算の場合は乗算器をそのまま使います。
  • 乗算器の入力を共通にすれば平方が計算できます。
  • 乗算器を負帰還ループに入れることで除算が可能です。
  • 同様に平方器を負帰還ループに入れれば平方根が求められます。

この4種はデータシートに回路例が記載されています。さらにAD533を2つ使えば立方根なども計算できそうなのですがどうでしょうか?

裏側
裏側を見ると香港製でした。

端子部分のメッキの形状が異なっていますね。デートコードが共通だろうと考えたのは早計だったのかも。

AD537KD
これはAD537KD、「Integrated Cirucuit Voltage-to-Frequency Converter」と呼ばれるものです。

いわゆるVFO(Variable Frequency Oscillator)の一種なのですが、入力の電圧と出力の周波数のリニアリティが高いのが特徴です。

アナログ値の伝送や絶縁に主に使われるみたいですね。アナログのままではノイズに弱いですし、周波数に変換すればホトカプラで容易に絶縁できますから。

裏側
裏側には「5C」とありました。意味は不明です。

ピンの根元がC面になっていますが、何の意味があるのでしょう?

AD582KD
最後はAD582KD、「Low-Cost Sample-and-Hold Amplifier」です。裏側には特に表記もなかったので写真は省略します。

このようなものを必要とする計画を立てたこともありませんので廃棄品をもらったのではないかと思います。

そもそも気軽に買えないほど高価なモノだったはず、ということでちょうど手元にあった1985年4月号のトランジスタ技術誌の広告から探してみました。

  • AD533JH : 約5,000円
  • AD537JH : 約3,000円

ランク・パッケージ違い品ですが、これ単価ですからね。

参考文献・関連図書: 
AD533データシート, Analog Devices.
AD537データシート, Analog Devices.
AD582データシート, Analog Devices.

コメント

写真のAD582のデートコーデですが、△727 24JPNとあります。この意味を教えていただけませんか。
自分なりに1972年7月?日本製造で西暦不明の24週目??とか色々考えてみましたが、よく分からなかったのです。画像検索で同様のデータコード(AD533JD、紫CDIP)を探したところ、△007 66JPNというのがありましたが、2007年製造?それにしては明らかに古いものに見えましたのでますますわかりません。1966年にそんなIC存在しなかったはずですし。なんだかスッキリせず大学の講義中に昼寝すらできずにいます。こんな私に知恵を授けてくれませんか?

アナログ・デバイセズの3桁コードの読み方については確かなことはわかりませんが、一般論として数字3桁は西暦の下1桁+週数2桁が多いです。
ここに並べたものは1つのスポンジにまとめて刺さった状態で出てきたものなので、△727は7833Lと同時期と仮定して1977年27週の可能性が高いかな。0106-JPNは、2001年ということはないでしょうね。△007 66JPNは1980年7週かな。1988年の資料にはもうAD533載っていないので1990年は無いかと。

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