2021-07-13 21:22 — asano
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前回マザーボードの動作が一応確認できたので、HDDを接続してOSのインストールを始めていきます。
HDDはまずはインストールに必要な1台のみ搭載します。これはNASから外した2TBのものです。
OSはこれまで同様NetBSDですが、前回書いたようにこの機会に32ビットのi386から64ビットのamd64に移行します。
インストーラはイメージファイル(約800MB)をダウンロードするのですが、なにせルータ役のPCが頻繁に落ちるため一向に進みません。
いちいち手動で繰り返すのは面倒なのでwgetを繰り返すスクリプトを書き、しかも継続のたびに途中経過をバックアップしつつダウンロードしました。これで最後まで行きましたが今度はgunzipがエラーになります。
どうもダウンロードが止まるときに最後のデータが壊れているようです。継続時にファイル末尾を少し捨てるようにしたところgunzipまで成功しました。
昔はこれをDVD-Rに焼いたものですが、今はUSBメモリでできるようです。便利になったものです。
これでインストールの準備が整いました。
実は私、NetBSDのインストーラってあまり使ったことがありません。FreeBSDから移行したときの他に数回あるかどうか。インストールは大抵動いている起動ディスクを次のように複製してしまいますから。
# dd if=/dev/rwd0d of=/dev/rwd2d
NetBSDのGENERICカーネルってほぼすべてのドライバ類が含まれていますから、大抵の場合これで少なくともシングルユーザモードまでは起動します。その後で設定などを修正していけば良いのです。
ただ何度も書いているように今回はアーキテクチャ乗換えなのでこの手は使えません。
USBメモリからインストーラを起動して進めていきます。
インストール先のドライブを選ぶとディスク全体(Entire disk)を使うか選べるのでもちろん全体を使うことにします。サーバも兼ねるのでNetBSD以外のOSを入れる予定はありません。
このまま進むと/dev/wd0aが/, /dev/wd0bがswapになってしまうはずですが、私は少なくとも/usr, /varなどは分けておきたい派なのでここでパーティション分けを修正することにします。
すると何と128MBほどのMSDOS領域が取られているではないですか。これは気に入らないので消したいのですが消させてくれません。
インストーラを抜けて手動でパーティション分けをします。
# size offset fstype [fsize bsize cpg/sgs]
a: 1032192 0 4.2BSD 0 0 0 # (Cyl. 0 - 1023)
b: 33030144 1032192 swap # (Cyl. 1024 - 33791)
c: 3907029168 0 unused 0 0 # (Cyl. 0 - 3876020)
d: 3907029168 0 unused 0 0 # (Cyl. 0 - 3876020)
e: 2064384 34062336 4.2BSD 0 0 0 # (Cyl. 33792 - 35839)
f: 33554304 36126720 4.2BSD 0 0 0 # (Cyl. 35840 - 69127)
普通はa,cパーティションのoffsetは63とかになるはずですが、私は敢えてこうしています。いわゆるFDISKパーティションが無い状態ですね。こんなことして大丈夫なのかと思うかもしれませんが、フロッピーディスクなどは確かこんな構造だったはずですし、これに起因していると思われるトラブルの経験はありません。むしろジオメトリ絡みのトラブルが避けられるメリットが大きいように思います。
これはまだディスク全体の2%弱しか割り当てていません。残りの割り当てはシステムが起動してさまざまなツールが使えるようになってから行なうことにします。
ここでもう一度インストーラに戻ってOSのファイルの展開を行ないます。あ、その前にnewfsやmountが必要ですが、手でやったのかインストーラに任せたのか忘れてしまいました、すいません。
これでブートできるか試してみましたがダメでした。
上に書いたようにaパーティションのoffset普通じゃないので念のため/bootを書き直してinstallbootもやり直してみましたが、やはりブートできませんでした。
ここでUEFIだとCSMなるものが必要らしいというのを思い出して有効にしてみたところ無事にブートできました。この辺りを調べている過程で謎だった128MBの領域がEFIシステムパーティションと言うものだったと判明、あれ本来消しちゃいけないものだったのね。でもやり直すの面倒だし、この方がスッキリしているのでこのままにすることに決定。
ネットワークなどの設定を始めます。
ここでdmesgでカーネル起動のメッセージを眺めていてもう一つ重大なことを発見しました。CPU内蔵でいいやと思っていたグラフィックですが、Core i5-9400内蔵のUHDグラフィックス630が(少なくとも現在のNetBSDでは)Xorgで使えないらしいということです。
どうせグラフィックボードを挿すならマザーボードの選択肢ももう少し広がったはずですし、CPUもグラフィックス無しの「F」付きで良かったはずです。調達を急ぎすぎた弊害ですね。
次回はこの急遽追加することになったビデオボードとその影響編の予定です。
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