2016-11-15 17:33 — asano
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ISAバスの謎のビデオボードが出てきました。
右下のコネクタは後でブラケット側からの写真を出しますが、D-Sub 9ピンです。それで何でビデオボードと判断したかというと中央にある40ピンのUM6845Rの存在、これはHD6445の元になったCRTCで、まぁCRTCをDRAMのリフレッシュコントローラとして使用するなどの例がないわけではありませんが、ビデオボードと考えてよいでしょう。
このUM6845Rと左上にあるUM2300、これはキャラジェネ(フォントROM)と思われます、以外をすべて汎用ロジックの74LSシリーズだけで作っているあたり、昔のボードですね。
ロジックを片端から見ていくつもりはありませんが、ボードの素性を推測できるところを見ていきましょう。
UM2300の右にCE74LS166Nが3つ縦に並んでいます。これは8ビットパラレル入力のできるシフトレジスタで、CRTCの回路には定番のように使われていたものです。キャラジェネ(やグラフィックVRAM)は横8ドットを一括で読み出すことが多く(1ドットごとではメモリのアクセスが間に合わないので)、それを1ドット毎に出力するために使用するのです。これが3つあるということはおそらくはR,G,B用で、カラー対応のボードだろうということがわかります。
CE74LS166Nの2列右にはM5M4416P-15が2ついます。これは16k×4bitのDRAMで、合わせて16kBのVRAMを構成しています。
キャラジェネが乗っているということはテキストモードがあるということでしょう。
以上から考えるにCGA (Color Graphics Adapter)か(その互換ボード)ではないかと思うのですが、どうでしょうか。「MADE IN TAIWAN」とだけ書いてあるところかすると互換ボードの可能性が高いです。
DIPのICばかりがびっしり並んだ基板なので裏はおろし金状になっていて、エッジを持たないと痛い思いをすることになりますね。
それからカードエッジ部の右を見ると、基板が下側に少し出っ張っています。これだと16ビットのISAスロットには挿せないと思います。
最後にブラケット部、D-Sub 9ピンとRCAジャックが2つです。RCAはコンポジット出力でしょうか、2つあるのは何故でしょう?
ちなみに手に入れてからこのボードを動かしたことは一度もありません。
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