2016-11-30 21:20 — asano
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「津山まなびの鉄道館」は津山駅に隣接する(駅の構内の一部を区切っている)博物館です。
これまで不定期で公開されていた津山機関区に、交通科学博物館にあった展示物で京都鉄道博物館に収容できなかったものなどを追加して今年春に開館しました。
一般的には車両展示が有名ですが、例によって本サイトにふさわしい面白いモノを見つけました。
この赤い機械が閉塞機というものです。隣接する駅に1台ずつ設置して、両者は電線で接続されています。
衝突事故を防ぐために駅と駅の間には1本しか列車は入ることができない規則になっています。これを保証するために列車はタブレットと呼ばれる通行証をもたないと駅を出発してはいけないことになっています。
タブレットが1つしか存在しなければ簡単ですが、列車は上り下り交互に走るしかなくなってしまいます。そこで両駅の閉塞機に多数のタブレットを入れておき、同時に一つしか取り出せないようにしています。一つ取り出すとそれを戻さない限り次を取り出すことはできない仕掛けになっているのです。
閉塞機は鉄道博物館の多くで展示されていますが、ここでは実際に操作させてもらえます。
これがタブレットです。誤使用を防ぐため隣接する区間では形状を変えてあります。
中央の三角の穴は人が識別するためのもので、四角・丸・三角・楕円の四種があります。
下側の切り欠きは間違った閉塞機に入れられないようにするためのものです。
内部が観察できるのもここが一番です。京都でも見えるようになってはいますがアクリル越しなので見にくいのです。
斜めの緑色の部分にタブレットが格納されています。使用したタブレットは上から戻します。条件が整えば下の引出しから取り出すことができます。
左下の部分には黒い円筒状の電磁石が2つといくつかの接点があります。左側には接続用の端子が並んでいます。
ちなみに今ではもうタブレットを使っている所はほとんど無いと思います。
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