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64k x 4bit DRAM


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DRAMはいろいろ面倒であまり買わなかったのですが、この64k×4bit品だけはたくさんあります。

TMS4464
これらはTI製のTMS4464、100ns品と120ns品です。キズだらけなのは外し品だからでしょうか。

64k×4ということはこの写真の2個で一般的な8ビットCPUのメモリ空間を埋めることができるんですよね。

TMS4464-15NL
これもTM4464ですが、「-15NL」と150ns品です。1985年製のようですから30年以上前のものということになります。

MB81464-12
これは1986年 富士通製のMB81464-12になります。日本製DRAMが強かった頃で、富士通のほかにも日立・NEC・三菱・東芝などなど日本の半導体メーカの多くがDRAMを製造していました。新聞にも(もちろん経済面に)「記憶保持動作が必要な随時読み出し書き込みメモリー」なんていう名前で頻繁に登場していました。「経済」な人にこんな技術的説明は要らないと思いますし、「技術」な人にも「DRAM」の方がピンとくると思うのですけどね。

HM50464P-15
最後のこれは日立のHM50464P-15です。

冒頭でDRAMについて「いろいろ面倒」と書きましたが、それはこういうことです。

  • 第一はやはり制御が面倒だったことです。今はCPUやビデオコントローラ等がDRAMコントローラを内蔵しているのは当たり前(CPU自体内蔵していなくてもチップセットも含めれば付いていますよね)ですが、当時は自分で作らなくてはならないのが普通でした。
    当時順序回路の設計を苦手としていたのでつい避けてしまっていたのです。V9958のところで書いたV9938ボードはV9938がコントローラ内蔵でしたし、MC68kボード (第5期工事編)では専用のコントローラを使っています。
    DRAMはSRAMに比べ低コストが魅力ですが、高価な専用コントローラを付けてしまうとよほどの容量で無いとかえって高くなってしまったりします。
    コントローラを自分で設計すればコストは下がりますが、まだDRAM制御回路では(信じられないかもしれませんが)ディレーラインやRC積分回路でタイミングを取るのが普通で、オシロスコープ等を持っていない身には調整・トラブルシューティングが困難だったこともあってなかなか手を出せずにいました。
  • それから×1品が多く手配線で8個も16個も使うのは配線の手間がかかるというのも理由のひとつでした。これは×4品が登場したり、×1のDRAMを8個載せるサブ基板(並列接続のパターンができています)が出てきてだいぶ改善されました。
  • あと実装密度の向上を求めてパッケージがZIPやSOJ等に移行していったのもユニバーサル基板で手作りするには不便な点でした。これはSIPPやSIMMの登場で上の配線の手間問題とともに解決しMC68kボード (第5期工事編)みたいに簡単に大容量メモリを載せられるようになりました。でも72ピンSIMM以降またソケットがユニバーサルボードに挿せなくなってしまいました。

そんな中でV9938には手間無く接続できるのでこの64k×4品を使い、続いて計画していたACRTCボードにも(GMICがコントローラを内蔵していたので)使用を予定して買っていたものがそのまま残っているわけです。ACRTCボードではR,G,B各プレーンに4個ずつ、計12個使用するつもりでした。


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