2023-01-22 23:11 — asano
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MC68030, MC68040, MC68060にはMMUやFPUの有無によってMC68EC030などの廉価版が存在します。MC68020には外せるユニットがないので廉価版は無いと思っていましたが...
MC68EC020はありました。これは1999年製の16MHz版、日本製なんですね。
MC68020との機能的な違いはメモリ空間が16MBしかないことです。
機能以外ではパッケージがプラスチックPGAになっています。
メモリ空間が縮小された分アドレス線が減っているのでピン数も114ピンから100ピンに変更になっています。アドレス線の分以上に減っているのは他にも省略された信号があるためです。
このようにピン数が異なるため後から必要に応じて挿し替えることもできたMC68030以降とは異なり挿し替えはできません。
廉価版(EC, LC)で何が削られているかを一覧にするとこんな感じです。
Mem | MMU | FPU | |
---|---|---|---|
MC68EC020 | 16MB | × | × |
MC68020 | 4GB | × | × |
MC68EC030 | 4GB | × | × |
MC68030 | 4GB | ○ | × |
MC68EC040 | 4GB | × | × |
MC68LC040 | 4GB | ○ | × |
MC68040 | 4GB | ○ | ○ |
MC68EC060 | 4GB | × | × |
MC68LC060 | 4GB | ○ | × |
MC68060 | 4GB | ○ | ○ |
個人的にはMMUは要らないがFPUは欲しいという用途も多いように思いますが、トランジスタ数的にFPUを積んでしまうと安くできないんでしょうね。
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