2023-01-26 23:32 — asano
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ちょっと訳あって可変周波数のクロック源を作ろうとPLL(Phase Locked Loop)用のICをいくつか検討しています。
まず有名なところで4000シリーズのCD4046、これはずいぶん前に買ったまま放置されていました。
VCO(Voltage Controlled Oscillator)と位相比較器が入っています。基準クロック源と分周器などは外部に別途用意する必要があります。
5V動作ではVCOの周波数上限が1MHz程度なのでちょっと今回の目的には不足です。そこで次を用意しました。
高速版の74HC4046、VCOの定数変更は必要ですがピン互換です。
VCOは40MHz近くまで動作するようなので十分です。
位相比較器は18MHzまでのようですが分周して入力するので問題はありません。
周波数を可変するためには分周比を変更できる分周器が必要になります。74HC161などを並べて作ることも考えましたが、便利なものがありました。
MotorolaのMC145106、基準クロックと分周器と位相比較器が入っています。主に無線機のPLLシンセサイザ用のもののようです。
4046ではVCOと位相比較器が独立していたのとは異なり、各ユニットが内部で接続されているので自由度はあまりありません。分周比は9ビットのバイナリで与えます。
ビット数の多いものやバイナリではなくBCDで与えるものなど多くの品種があったようですが、古いデバイスなので入手可能なものは限られています。これも某ショップでスティックで購入しましたが在庫限りでした。
新しいものならシリアル入力だったりして機能的にはありがたいのですが、DIP品が無いんですよね。
最後のSN74LS624NはPLL専用というわけではありませんがVCO単独のデバイスです。
参考文献・関連図書:
CD4046B Typesデータシート, SCHS043B, Texas Instruments.
CD54HC4046A, CD74HC4046A, CD54HCT4046A, CD74HCT4046Aデータシート, SCHS204J, Texas Instruments.
MC145106データシート, Motorola.
SN54LS624 thru SN54LS629, SN74LS624 thru SN74LS629データシート, SDLS186, Texas Instruments.
関連項目:
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