2017-12-17 16:06 — asano
昔はテレビやビデオを買うとこんなものが付属していたものです。
アンテナ線をFコネクタに接続するためのものです。
今では両端にFコネクタの付いた同軸ケーブルを使うのが普通ですが、以前は自分でこんなコネクタを付けなければならない場合もありました。平行フィーダー線(後述)だったり、コネクタの付いていない同軸ケーブルが壁から生えていたりしたからです。
このコネクタは平行フィーダー線でも同軸ケーブルでも使用できる両用のコネクタです。
平行フィーダーの場合は外側のネジで接続します。同軸ケーブルの場合はフタを開けて内部に接続できるようになっています。
平行フィーダー線と同軸ケーブルが逆方向になっているタイプもありました。
もちろん両方を同時に接続して分配器として使用することはできません。
コネクタの内部を見たところです。
写真右側の突き出している部分がFコネクタの心線に繋がっている部分で、スリットが切ってあるので同軸ケーブルの心線をそこに挿し込んで接続します。外部導体は中央部のツメをペンチ等で締めて接続します。ツメは大小二つありますが、大きいほうで外皮を掴んで機械的な引っ張りに対応し、小さいほうで電気的な接続を確保します。
同軸ケーブルはそのまま接続するだけですが、平行フィーダー線の場合は平衡・不平衡の変換とインピーダンスの整合が必要です。中央部にコイルの巻かれたコアが見えると思いますが、これが変換用のバランです。
平行フィーダー線も出てきたので接続してみました。
これは先端にU型端子が圧着されていますが、必要な長さに切ってそのままネジ留めすることも多かったと思います。
見た目は頼りないですが、VHFのアンテナ線として十分使用できました。
ただ金属等に接近させると影響を受けるので注意が必要です。
古い家だと壁の端子もこのように平行フィーダー線用のものでした。
これはうちのものですが、ケーブルテレビに加入してからは使っていません。
テレビのアンテナ端子も大昔はFコネクタではなくこのようなモノが使われていましたが、さすがに手元にはありません。
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