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SAB80286(LCC)


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PGAの80286は以前お見せしましたが、これはLCCあるいはLLCC(Leadless Chip Carrier)のものです。

SAB80286-R
Siemens製のSAB80286-R、いつもは表側の写真から載せるのですが今回は訳あって裏側からです。

Intelはパッケージ記号が先頭にありますが、これは最後の「R」がLCCを表します。Rの前に数字が無いので8MHz版、「8646」とありますから1986年製と思われます。

放射状のライオンのたてがみのようなところが端子です。周囲の点状の傷がソケットに押し付けられた跡です。PLCCとLLCCのソケットの後半のソケットがこれに適合するもので、周りに並んでいるピンがバネになっていてこの端子に押し付けられます。

左下の角は三角形に切り欠きが、残りの角は四角形の切り欠きがあってソケットに誤った向きに装着されるのを防ぐようになっています。LCC84ソケットがどの向きでも入ってしまうのに比べてありがたいですね。

表側
こちらが表側です。裏側を先に出したのはこの面に型番が無かったから、Intelのものはこちら側にも型番があるらしいのですが。

まぁソケットに入れればこちら面をフタで押さえつける形になり、どちらの面も見えなくなってしまうのでどうでも良いといえば良いです。

ところでこのパッケージ、短命だったようですね。IntelのCPUだと80186とこの80286くらい、あとはメモリコントローラもあったかな。底面の中央が出っ張っているので基板に直接実装できないのが嫌われたのかもしれません。

参考文献・関連図書: 
SAB80286データシート, Siemens.

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