2020-02-03 23:46 — asano
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しばらく前になりますがMicron TechnologyのIS32Aという変わったデバイスを見かけて思わず買ってしまいました。
外観からして変わっています。透明な窓付きパッケージですがUV-EPROMではありません。
ピン数は16ピンで、各ピンの名称は以下のようになっています。
- Analog Threshold
- DIN
- WE
- RAS
- A0
- A1
- A2
- VCC
- A7
- A5
- A4
- A3
- A6
- DOUT
- CAS
- VSS
ん、どこかで見たような...
1ピンのAnalog Threshold以外はDRAMそのものですね。
実はこのIS32Aは64k(64k×1bit)DRAMをそのままイメージセンサに転用したデバイスなのです。
ところでなんでDRAMがイメージセンサになるのでしょう?
DRAMはキャパシタの電荷を利用してデータを記憶します。キャパシタの電荷は時間とともに抜けてしまうので定期的なリフレッシュが欠かせません。メモリとして使う場合はデータが変化しないよう電荷が十分残っているうちにリフレッシュが行われます。
イメージセンサとして使う場合はこれを利用します。
まずキャパシタに電荷がチャージされるようなデータを書き込みます。
一定時間後にデータを読み出すと、光が当たっているセルは早く電荷が抜けデータが変化しているので、明るい部分がわかるというわけです。
セルの配置はDRAMそのものでセンサとして使うようには考えられていませんのでちょっと面倒そうです。
パッケージ側面の端子部分が底面の方まで回りこんでいますね。
ところで私がこのデバイスのことを知ったのは結構昔で、確か「トランジスタ技術」誌の記事で読んだと記憶しているのですが、デバイス入手以来その記事を探していますが発見できないでいます。過去の目次データがすべてテキストファイルで提供されていて探しやすいはずなのですが...
とりあえずはDRAMとして動かしてみたいですね。今ならATtiny2313あたりのマイコンで簡単に動かせそうです。
その先は光学系を何とかしなくてはなりません。まったく経験のない領域ですが、ピンホールカメラ的なもので何とかならないかな?
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