2020-07-04 23:31 — asano
カテゴリー:
これも何かのついでに買ったまま忘れていました。
IntelのD8087-1、数値演算コプロセッサです。-1と付くので10MHz品ですね。
これ今でこそ何かのついでに買えますが、現役当時はとても気軽に買えるシロモノではありませんでした。ちょうど手元にあった1983年のトランジスタ技術の広告によると、8086(5MHz)が約5,000円なのに対して8087は約100,000円の値がついていました。
8086/8088搭載のパソコンには8087用のソケットが用意されていることも多く、一パソコンユーザが買ってきて挿すこともあるデバイスで、パソコンメーカからも「純正品」として供給されていました。
シロウトが40ピンDIPのICをソケットに挿さなくてはならず、足を折っちゃったという悲劇があちこちで起きていたようです。雑誌の読者投稿欄などで何度か見かけたことがありますから。
それでも80486の時代になってCPUに内蔵されるまでオプション扱いが普通だったのは、上記のようにやたら高価だったことと、ワープロやゲームなどのアプリケーションにはまったく無用なものだったからでしょうね。
一方でシミュレーションなどには圧倒的な効果があり、大学の研究室に入ると当たり前のように付いていたりしました。
さて、写真をみると何か変ですよね。
- CERDIPは2枚のセラミック板でサンドイッチにしていますが、上下の厚さが極端に違う(上が薄い)
- 縁のところは普通もう少しRがついていたり、段差になっていたりすることが多い
- 表面の模様もあまり見かけない気がする
といったことから表面を研磨したリマーク品の疑いを持ちます。実は8MHzや5MHz品である可能性も出てきます。
つづいて裏側を見てみます。マレーシア製のようです。
こちらは縁に段差があって見慣れた姿です。キズの有無という点でも大きく異なっています。通常表裏がこれほど違うことはないと思うのでやはり表側には何らかの加工が施されているのでしょう。
先日から動かしている8088ボードですが、マルチプロセッサの予定はないとミニマムモードで作ってしまいました。あれマキシマムモードにしていたらこれ載せられたんですよね。まぁ載せて意味があるかと言えばないのですが、それを言ったらあのボード自体8088を動かしてみたかっただけですからねぇ。
8288は持っているし、そんなに大きな改造にはならないと思うのでそのうち気が向いたら...
コメントを追加