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8088ボード(ハードウェア編)


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HD1-6120ボードはちょっと置いておいて、また新たなCPUボード作ってみました。

8088ボード
今回もEMILY Board用です。

EMILY Boardは外付けパラレルROMで動かせる知っている限りのプロセッサを動かせるようにと計画したものなので、よほど変態的なプロセッサでない限り工夫すれば繋がるはずです。今回の8088は素直な部類ですね。

基板 表面
いつものように基板を見ていきます。

メインのCPUはSiemens製のSAB8088-2-Pです。8086/8088はミニマムモードとマキシマムモードがありますが、マルチプロセッサなどは考えないので当然ミニマムモードで使用しています。

左上の24LC64はEMILY Boardのためのもの、実はソフトを書き始めたところ動作が安定せず電源再投入を繰り返していて毎回シリアル経由で送り込むのが面倒になって早々に搭載しました。

隣のSN74LS573Nはアドレスラッチです。Intel系のマルチプレクスバスのプロセッサは正論理のALEが出ていて573のLEに直結できるのでありがたいです。

Zilog系は負論理のASなのでインバータが必要です。アドレスの確定タイミングに余裕があれば573の代わりに574を使えば直結できます。

16ビットバスの8086を使うのならこの573を2つに増やし、アドレスを1つずらして、A0, BHEに対応が必要になります。

次のμPD71084Cはクロックジェネレータ、Vシリーズの型番ですが8086/8088用のものです。V20/V30用にはμPD71011Cというのがありますが、クロックが低ければこれでも動くはず。V20も持っているのでそのうち載せ換えてみる予定です。

右端はSG-8002DC、15MHzに設定しています。μPD71084で1/3に分周されるのでCPUクロックは5MHzになります。

基板 裏面
これは裏側、アドレスラッチがある以外はほとんど1:1接続です。

青線がデータバスですが、よく見るとコネクタとラッチの間は平行ですがラッチとCPUの間でクロスしているのがわかるかと思います。実は8088を180°回転させ(少しずらせ)ればラッチとの間はメッキ線での接続もできて非常に楽だったのですが、敢えてこの向きに配置しています。逆挿し防止と美観のためです。

個人的な基板への部品配置のルールは、DIPは原則として一方向、基板面積の関係で何とか収めたい場合でも直行する二方向のみ、です。パターン起こすならともかく、ETFE電線の手配線なら面倒なだけで無理ではないですから。

さて、先ほど安定しなかったと書きましたが、当初はV20への換装などを考えて8088は丸ピンソケットを数段積んだ上にZIFソケットを載せてそこに搭載していました。ところが動作させるたびに挙動が違うのです。幸い暴走してもEMILY Board側からメモリ内容は観察できるのでプログラムコードを壊していることがわかったのですが、そのアドレスなどに規則性が見当たりません。ダメ元で余計なソケットを外してみたらこれまでがウソのように安定してしまったのです。

これで安心してソフトウェアが試せるようになったのでUniversal Monitorの8086/8088対応を進めているところです。


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