2017-01-10 21:27 — asano
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以前紹介したLBP-A404Eの内部の基板たち、本当はメカ部分も見たいところですが、部屋にトナーばら撒くと大変なので基板のみです。
これはメイン基板と思われるものの表面です。B-to-Bコネクタがいろいろな向きについていて、基板が立体的に配置されていたことがわかります。
右上のコネクタは電源です。
その左のHN624017FBは1M×16bitまたは2M×8bitのマスクROMのようです。隣のTC538200Fは512k×16または1M×8bit、TC5316200Fは1M×16bitまたは2M×8bitのマスクROMです。なんでこう容量とメーカの異なるROMを1つずつ使用するのでしょう?
さらに左の44ピンPLCC AM95C76JCはOrthogonal Rotation Processor (ORP)、フォントやビットマップを90°単位で回転できるとのことです。こんなICがあるんですね。
左上のソケットに入ったDIPはCAT35C104P、E²PROMですね。容量は4kbitです。
左側、縦に3つ並んだ100ピンQFPはカスタムのようなのでパスして、右下の金属で囲われている部分にいきます。この金属はGNDの補強用と思います。
囲みの左上はμPD71051GUはインテル8251 USARTをNECがCMOS化したものでV20/V30のファミリです。このプリンタはインターフェイスとしてシリアルをサポートしているのでそのためと思われます。
下のCXK5864BM-10Lは8k×8bitのSRAMです。
次の64ピンQFPはカスタムらしいのでパス。
右上に行ってNS32CG16V-15 High-Performance Printer/Display Processorはレーザ等のページプリンタ用に特化したプロセッサです。元になっているのは最初期の32ビットマイクロプロセッサのNS32032で、パソコンやワークステーション向けにはあまり採用されませんでした。
右の100ピンQFPは例によってカスタムらしいのでパスして下へ、HM514260JP8は256k×16bitのDRAMですね。SDRAMではなくクロックの無いDRAMです。
右下に2つ立っているのは何でしょう? シルクには「IC9 4M DRAM」「IC10 4M DRAM」と書いてあります。
μPD424800V-80と型番が読み取れます。512k×8bitのDRAMですね。ZIP (Zigzag Inline Package)という最近あまりお目にかからないパッケージです。
裏面にまでコネクタがありますね。これのせいで表面の撮影が面倒でした。
左下に千鳥のパターンが2列並んでいますが、これがZIPのDRAMです。
これは見事にバスバッファとROMしかICの載っていない基板です。
ROMはTC534000PとMB834000A-20が混在していますが、どちらも512k×8bitのマスクROMです。合計で5MBもの容量があるということはフォントデータでしょうかね。
インターフェイスのボードです。
IC1~IC4のSN74LS244N, HD7406P, SN74LS14N, SN7407Nはパラレルポートのバッファでしょうか。
リニアテクノロジのLT1134CNは見慣れないICですが、MAX232のようなトランシーバです。送受信それぞれ4チャンネルずつで、チャージポンプも持っています。
裏面にはパラレルとシリアルのコネクタが配置され、リアパネルに出るようになっています。
これはフロントパネルのキースイッチの載った基板、左上にはLEDも載っています。左に出ているFFCはキャラクタLCDへ行く線です。片面基板なので裏面の写真はありません。
2017-07-02追記:
NS32000のサイトを運営されている方より写真を使用したいとの連絡があり提供しました。
過去にNS32000シリーズでボードを何枚も設計・製作し、FPGAへのインプリメントもされたスゴい方です。
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