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PLLシンセサイザ(その8)


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前回インバータでリングオシレータVCOを作った時の周波数可変範囲を見てみましたが、さらにいくつか追加で入手しましたのでそれらも同様に見てみました。

まずはSN74AHCU04N、これはUnbufferedタイプなので1段での動作は期待できません。

1段 発振せず
3段 1MHz~185MHz
5段 700kHz~125MHz

さすが高速タイプなのでこれまでで最高の185MHzを達成しました。その代わりに下も1MHz程度までしか下がりません。

またノイズがひどいです。

オシロスコープの周波数表示も正しく拾えていませんね。

Twitterにて74AHC系は貫通電流が多くパスコンが重要とのアドバイスいただきました。積層セラミックの0.1μFのみだったので手持ちの470pFを並列に追加してみました。

少し減りましたが、まだまだですね。もう少し大きい方が良いのかな。この辺りの値はあまり使わず持っていないので1000pF, 0.01μFを手配中です。

こういう高速ロジックは普段使わないのでこの辺りはあまり持っていません。パスコン用には0.1μFかケミコンですし、あとは水晶に使う20pF前後くらいしか常備していません。何かに使った余りが無いかと探してみましたが見つかりませんでした。どこかにはあるのかもしれませんが買ってしまった方が早いので......

BufferedタイプのSN74AHC04Nも試してみました。

1段 発振せず
3段 500kHz~100MHz
5段 350kHz~62MHz

予想に反して1段はNGでした。AHCUの1/2くらいですね。

実力はどのくらいなんだろうと試してみましたが、こんな周波数は必要ないだけでなくPLLとして動かすにはプリスケーラが必要になるので今回はここまでです。(Cが着いたら効果確認する予定です)

逆にもっと低周波側を伸ばせないかと試したのがTC4069UBPです。

1段 発振せず
3段 290kHz~15MHz
5段 200kHz~10MHz

これもUnbufferedなので1段はNGでした。

期待した低周波側が思ったほどではありませんでしたが、これは最低動作電圧が74HC系が2V~なのに対して4000系は3V~と上がってしまったのが一因と思われます。逆に上限は下がりすぎてしまったのでこれはちょっと使えそうにありません。

余談ですが、これ探していて気付いたのですが4000系にはBufferedな普通のインバータって無いんですね。4009, 4049はレベル変換に使えるものでピン配置が特殊です。この4069はUnbufferedですし、4584はシュミット入力です。

最後はTC74HC14AP、前に試したU74HC14Lは妙に高速だったので他と同じ東芝のを調達してみました。

1段 140kHz~61MHz
3段 74kHz~22MHz
5段 50kHz~14MHz

これはTC74HC04APより少し遅いくらいです。

このTC74HC14APの1段が今回の目的にはちょうど良さそうです。1~25MHzに対して上下ともそれなりに余裕がありますし、上が出すぎないのでリミッタかけなくても何とかなりそう(MC145157のスペックは大きく超えてますが)です。

VCOは一応これを使うことにして先へ進もうと思います。

残る大きな課題はループフィルタとロック検出です。


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