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Iskra EMZ1001


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しばらく前にTwitter(現 X)でこのEMZ1001を購入された方がおりまして、それでどんな石なのだろうと調べているうちに欲しくなってしまい、遂にポチってしまったのでした。


Iskra社のEMZ1001、末尾「E」は動作温度範囲0~85℃のもののようです。

聞き慣れないプロセッサですが、これはAMI S2000の互換品です。というかIskraとAMIの共同開発らしいのですが、この辺り情報が少なく詳しくはわかりません。それでもEMZ1001とS2000が互換だというのは確かなようなのでS2000のデータシートを元にして書いていきます。

S2000ファミリは命令幅が8ビット、データ幅が4ビットのプロセッサです。

S2000は命令メモリとして1k×8bitのマスクROMを内蔵しており、内蔵ROMのみ・内蔵ROM+外部ROM・内蔵ROMを無効化して外部ROMのみで動作させることができます。

データRAMは64×4bitを内蔵しており、こちらは外部に増設することはできません。

サブルーチン用のスタックは上記RAMとは別に3段分を内蔵しています。

メモリ容量やA/Dコンバータの有無の異なるもの、それぞれにVFD用の高圧ドライバを内蔵したものといったバリエーションがあります。

面白いのは7セグメントのデコーダを内蔵していたり、50Hz/60Hz入力対応のタイマを持っていたりすることですね。電源電圧が5Vではなく9Vなのも変わっています。

最低限動かすために必要なものを見ていきます。

まず電源VGGは+7.5V~+10.0Vとあるので+9.0Vでいいでしょう。VDDは出力ドライバの電源なので+5.0Vにします。VGGと接続して単一電源にすることも可能ですが、外部ROMを使うことを考えると+5.0Vにしておかないといろいろ面倒なことになりそうです。

VFD対応のS2000AなどではVDDではなくVFDになっていてVFD用の高電圧(標準で+32V)を加えることになります。この場合はTTLレベルの出力はできません。

クロックはCLKにC,Rを接続します。VSSとの間に47pF、VGGとの間に30kΩを接続すれば約850kHzになるようです。水晶も使えるようですが"Consult AMI"(AMIに問い合わせよ)と書かれているので手が出せません。

リセットはPORVSSの間にキャパシタを接続するだけです。プルアップ抵抗は内蔵されているようです。

ROMモードの切り替えはROMSを使います。”H"に固定すると内蔵ROMのみ、"L"に固定すると内蔵ROMと外部ROMの併用、SYNCと接続すると外部ROMのみ、SYNCの反転と接続すると内蔵ROMのベリファイ、の各モードとなるようです。最後のを使えば内蔵ROMを読み出せるのかな。

ここまではすぐわかったのですが、外部ROMの接続方法がハッキリしません。

A0A12にアドレスが出てくる、データはD0D7に入れるらしいことはわかったのですが、データのVihがmin. 5.0V(9V振幅にしないといけないの?)だったり、これらのピンはI/Oと時分割のようなのですがタイミングがわからなかったり......

もう少し他の資料が無いか探してみますが、最悪の場合は実験・実測しながら動かすしかないかもしれません。

参考文献・関連図書: 
S2000ファミリデータシート, American Microsystems.

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