2017-04-13 23:07 — asano
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68000ファミリのパラレルI/Oとカウンタ・タイマの複合IC、PI/T (Parallel Interface/Timer)です。
Motorola製のMC68230P8、8MHz版です。もっとも68000バスではMPUと周辺デバイスに別なクロックを使うこともできますから、10MHzで動作しているMC68000(MPU)にこれを組み合わせることも簡単です。
パラレルI/Oは8ビットのポートがA,B,Cと3つあり、これだけで8255 PPIと同じ24ビットです。しかも8255ではポートA,Bのハンドシェーク用にポートCを使いますが、MC68230ではハンドシェーク専用のピンがあるためポートCもそのまま使用可能となっています。ハンドシェークが不要ならこれらのピンもI/Oとして(いろいろと制約はありますが)使用可能なので28ビットになります。おそらく汎用のパラレルI/OのICとしてはこれが最大ではないでしょうか。
タイマ・カウンタもチャンネル数は1ですが、24ビット長とこれまた群を抜いています。
8255のI/O24本が40ピンでのほぼ限界で、このMC68230は48ピンのパッケージになります。それでも足りずにポートCの一部は他の機能とピンを共有しているので要注意です。
これ、MC68kボードに使おうと考えたこともありましたが、値段も高く入手もしにくかったので結局使いませんでした。8ビットのハンドシェーク付きポートが2つ必要だっただけなので6821 PIAで足りてしまったからです。
68230にしていればタイマを使ってマルチタスク的なこともできたかもしれませんが、当時の私にそんな発想はありませんでした。
写真のモノはその後安くなってから入手したものだと思います。
参考文献・関連図書:
MC68230データシート, Motorola.
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