2017-05-06 20:57 — asano
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PC-9801のVシリーズ(VF, VF, VXなど)用のキーボードも出てきました。
Vシリーズに付属していたキーボードですが、PC-9801シリーズのキーボードは基本的に各機種共通に使用可能です。
初代PC-9801だけはコネクタが異なるので別です。信号は共通のはずなのでATとPS/2のようにコネクタを変換すれば使えるように思います。
私もVシリーズの本体は持っておらず、PC-9801F2に接続していました。
日本で昔からパソコンを使っていた人には懐かしいキーボードだと思います。
今のPCのキーボードと異なる点を中心に少し書いてみます。
- STOPはBASICプログラムの強制中断キーです。誤って押さないようにこのキーだけとても重く設定されています。
- その隣のCOPYはコピー・ペーストではなく画面のハードコピーのためのものです。これを押すと画面に表示されているものがそのままプリンタでプリントされます。アプリケーションを問わずに使える代わりに、VRAMの内容をプリントしているので解像度は高くありません。
- CAPS,カナはメカニカルロックです。後にソフトロックになりますが、ロック処理はキーボードのみで行なわれていました。メカロック時代の本体とソフトロックのキーボードの組み合わせでも使用できるはずです。
- テンキーの5にはポッチが付いていますが、F,Jはキートップの窪みを深くすることで識別できるようになっています。
- XFERは変換キー、NFERは無変換キーです。これより古いキーボードにはNFERは無かったと思います。日本語入力モードへの切替はCTRL+XFERでした。
前のN5255-52Aと同じようにかなり日焼けしていますね。
カバーを開けてみました。
構造としては一般的なメカニカルキーボードです。
大きなキーには押したときに平行に下がるように「コ」の字型の部品が付くことが多いですが、このキーボードでは左側のSHIFT, スペースバー, フルキー側の改行の3つのキーだけでした。左SHIFTはチラッと見えていますね。
左下には検査者の印まであります。
上にはICが3つ見えているのでその部分をアップにしてみました。文字が読みやすいよう180°回転しています。
SN7406NとSN7414Nはオープンコレクタのインバータとシュミットトリガのインバータ、どちらもLSではなくノーマルです。
右のμPD8048HCはワンチップマイコン、Intelの8048と同じものです。
C1, C3, C6, C7, C8, C9, C11などリファレンスは「C」なのに外形は抵抗みたいな部品が付いています。これらはコンデンサでこの頃のNEC製パソコンにはよく使われていました。
あと写真では見難いですが、キーのスイッチにも「NEC」のマークが付いています。
最後にコネクタです。
PS/2に似ていますが6ピンではなく8ピンです。
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