2017-07-11 18:23 — asano
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これも最近調達したデバイスですが、やはりとても古いものになります。
IntelのP8243 MCS-48® Input/Output Expanderというものです。MCS-48というのは8048,8049などのIntelのシングルチップマイコンのこと、それのI/Oポートを拡張(追加)するためのものです。
これで4bit×4のI/Oポートを増やすことができます。4つの4bitポートそれぞれについて、指定した値を出力する、現在の出力値と指定した値のORを出力する、現在の出力値と指定した値のANDを出力する、入力するの4つの動作が可能です。面白いのは入力/出力の切り替え方法で、一度出力を行なうとその値が出力されたままとなり、一度入力を行なうと出力バッファが切られ以後は入力モードとなります。
CPUとのインターフェースも変わっていますね。今ならI²CやSPIを使うところでしょうが、このP8243が開発されたのはまだI²Cなど無かった時代です。4bitのバス(P20~P23)とクロック(PROG)を使用します。
まずPROGの立下りでアドレス(ポート)とコマンド(Read,Write,Or,And)をラッチします。次にPROGの立上がりでデータを転送するのです。なんかDDR-SDRAMに似ていますが、こちらの目的は転送速度ではなくピン数の削減です。
転送方向は直前のコマンドで決まるのでバッファを入れて延長しようとすると面倒なことになりそうですね。
先ほどの写真はマーキングが読みにくいので光を反射させて撮影してみました。
Intelのデートコードはわからないので製造年はわかりませんが、「©INTEL '77」ということは1977年に最初に出たということでしょう。40年も前ですね。
下面にもマーキングがあります。「48200873」「AA」「IC41」、意味はわかりません。
2つの円(型から押し出すためのピンの跡でしょうか)にはそれぞれ「MALAYSIA」「F24」とあり、マレーシア製みたいですね。
実は以前紹介したμPD7751Cの資料を発見しました。買ったときに店の人が付けてくれたコピー数枚ですが、ハードウェアについては大体わかります。それによると外部にROMを接続する必要があり、そのアドレス等はこのP8243経由で出力されます。ということで手に入るうちに購入したというわけです。
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