2018-02-07 18:48 — asano
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今回は予告したとおりHDMI2AVの分解編をお送りします。
基板の表側、左のHDMIコネクタから4対のパターンが繋がっている中央のIT6604EはHDMIのレシーバです。入力はHDMI直結、出力は24/30ビットパラレルのビデオと8チャンネルまでのシリアルのオーディオに対応しています。モード設定等はI2Cバス経由で行ないます。
上にある8ピンのAtmel 24C04Nは4kbitのシリアル(I2C)のEEPROM、パターンをたどるとHDMIコネクタへ行っているようなのでEDIDのROMと思われます。この信号はHDCPにも使われるので33Ωを通してIT6604Eにも繋がっています。
24C04Nの右には「SDA」「SCL」とシルクの入ったランドがありI2Cのテスト端子になっていますが、これは前述のEEPROMとは別系統、デバイスの設定用の内部バスです。
基板右上にあるBGA MDIN165は「Video Encoder」との表記がありコンポジットビデオへの変換チップのようですが、残念ながら詳細な資料は見当たりませんでした。
左上のAMS1117 1.8は1.8VのLDOレギュレータ、写真ではマーキングが読めませんが右にAMS1117 1.2もあります。1.2の方はリワークの跡がありますね。
裏側、左下のQFPがコントローラのマイコンと思われますが型番等はまったくわかりません。故意に消してあるのかマーキングが全然読めないのです。
11-12ピン間に水晶、23-31ピンがコネクタ・チェックランドで引き出されていること、あとは電源ピン辺りをヒントに探せば絞れるかもしれませんが...
その上にある小さな10ピンは何でしょう? オーディオ用のD/Aが見当たらないのでこれがそうかもしれません。
マーキングは「344C 1248」のみですが、ダメ元で「344C」を検索してみたところ、Cirrus Logic CS4344というのが引っかかりました。ステレオのD/Aコンバータで10ピンと条件にピッタリです。
さて、これにはAV2HDMIにあったRAMがありません。おそらくスケーリング機能は無く、EDIDを利用してソース機器側にやらせていると思われます。
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