2018-04-02 21:10 — asano
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NTT技術史料館の続きです。前回は局内の機器でしたが、通信インフラは局だけではありません。局間や加入者を結ぶ通信路に関する展示もあります。
これは洞道(NTTは「とう道」と呼ぶようで説明はそうなっています)をイメージした展示です。無電柱化が近年話題になっていますが、電話線に関しては各加入者への末端以外はかなり地下化されているようです。
この展示のメインテーマは火災対策でした。1984年に東京世田谷の洞道内で火災が発生して復旧に10日近くかかった事故を憶えている方も多いと思います。火災の原因となったトーチを何故使用する必要があったのか、復旧作業はどのように行なわれたのか、再発防止にどのような対策が行なわれたのかといった内容です。
技術を淡々と説明する展示の多いこの史料館でここは特に気合が入っているように感じます。やはり相当ショッキングな事故だったのでしょう。
ケーブルは地下や電柱の上だけでなく海底にも敷設されます。これは海底中継器のカットモデルです。上が光ファイバー用のもの、下は同軸ケーブル用のものになります。
どちらも途中に自在ジョイントが入っていて曲がるようになっています。船から敷設する際にあまり長い直線部分があると支障があるのでしょう。船から海底まで垂らしたケーブルの重量による張力がかかりますから機械的にも丈夫に作られています。
ちょっと変わったところではこんなものもありました。
この台車のようなものは地中レーダーです。これはアンテナ部で、他にディスプレイや操作部を持つ本体が必要です。
工事の際に地中の配管などを探知するためのものですが、最近では遺跡等の調査にも活躍しています。
次回はいよいよコンピュータ関係を予定しています。
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