2018-06-15 20:33 — asano
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「浴室リフォーム終了」で予告したように工事で取り外したものを取り上げます。
最初は交換した給湯器についていた台所リモコンです。
「タンク温度」とあるように貯湯式のエコキュートでした。数年前に内部で湯漏れを起こして修理した際にコネクタ等の電気系が結露してしまい、次に壊れたら替えるしかないと言われていたものです。それで今回のリフォームにあわせて交換することにしたのです。
下部のフタを開けるとこうなっています。
給湯温度は頻繁に変えていたのでフタは開けっ放しにしていることが多かったですね。
裏側はこんな感じです。
リモコンの配線は2本で、電源供給・データ送受信の他に浴室との通話も行なわなければなりません。
今回、当然のようにこのリモコン配線の一部を流用していたので、2線式というのは一般的のようです。
表側のカバーはツメだけで簡単に外せるようになっていました。
上部中央と「停止日数」の下の長穴が壁への固定用の穴です。今までどうやって壁に固定していたのか謎だったのですが、今回の工事を見ていてやっとわかりました。
左上は通話用のスピーカ、下部中央はマイクです。結局14年間で通話機能はほとんど使いませんでした。
ボタン類がすべてタクトスイッチになっていたのは意外でした。てっきり櫛型パターンに導電ゴムの組み合わせかと思っていましたから。水気の多い環境で使われることを考慮したのかもしれません。
液晶の下には6.0MHzと32.768kHzの水晶が見えます。深夜電力で沸かすので時計は重要です。でもどうせなら電源周波数を利用したほうが長期的に誤差が蓄積しないので良いと思うのですが。
左下の4つのスイッチの中央に「復調」と書かれた半固定があり下には238kHzと書かれています。右下には「変調」とあり349kHzの表記があります。ということは変調して全二重で通信しているということか。温度設定等の相手は給湯器本体でしょうが、通話は一度本体を経由していたのか浴室リモコンと直接だったのか?
浴室リモコンや本体の基板も貰っておけばよかったかな。
左上と右上には「追焚」「普及」「標準」「高級」という意味深なシルクがあります。
ケミコンがやたらと多いのも気になります。
中央のM38224M6H654FPがマイコン、三菱(現ルネサス)の3822グループの一員で24kBのROMと640BのRAMをもち液晶コントローラを搭載しています。プロセッサコアは740ファミリということなので6502の末裔ですね。
右上の赤黒の線はスピーカで、386と書かれた8ピンはJRCのNJM386というアンプです。オリジナルはLM386、アマチュアにもお馴染みの石ですね。
すぐ右下にいるM54583FPはトランジスタアレイです。
OKIのMSM6656A-75IはROM内蔵の音声合成ICです。合成といってもPCMあるいはADPCMで録音されたものを再生するだけですが。
このリモコン、設定変更時やお湯張り終了時に声で知らせてくれる機能がありましたのでそのためのものでしょう。
次のMC34118はVoice Switched Speaker-Phone Circuit、文字通り通話機能の専用ICです。
下のほうに2つある567はJRCのNJM567、トーン・デコーダですが何に使っていたのでしょう?
残りのICはOPアンプやレギュレータ・汎用ロジック等です。
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