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古のマイコン開発法(その2)


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その1でプログラムを実行できるようになりましたが、スイッチを操作して書き込むのは非常に手間がかかります。また電源を切れば消えてしまい、再度入力しなくてはなりません。

バッテリバックアップ
SRAMを電池でバックアップ(あるいは電源を入れっぱなしに)すれば毎回入力しなくて済むようになります。

プログラムを暴走させて壊してしまうリスクはありますが、RAMを2つ搭載して片方の書き込み信号をスイッチで切れるようにして保護する方法もあります。

キーパッド
16進キーパッドと7セグメントLED表示器を搭載すれば入力が楽になります。

これを制御するためのプログラムはスイッチ操作で入力する必要があります。必要最小限のプログラムをスイッチ操作で入力し、キーパッドが使えるようになったらそれを利用して機能を拡張していくことで効率よく入力できます。

カセットインターフェイス
カセットインターフェイスを製作すれば入力したプログラムを保存しておくことができます。

これも例によって保存したプログラムをロードするためのプログラムはスイッチ操作で入力してやる必要があります。長いプログラムを入力するのは苦痛なので機能は必要最小限にし、ハードウェアでできることはハードウェアに任せた方が良いでしょう。

ROMライタ
ここまでくればROMライタを作ってしまいます。

ちなみに当時使えるROMは紫外線消去タイプのUV-EPROMのみです。殺菌灯(紫外線ランプ)を使ったイレーサも作っておく必要があります。まぁこれは市販の蛍光灯器具で代用もできますが。

また消去には20分程度の時間がかかるのでROMは多めに買っておかないとイライラします。

自分でROMが書き込めるようになれば電源ONでプログラムが実行可能になります。キーパッドやカセットインターフェイスを使ったモニタプログラムでも入れておけばスイッチ操作による入力は必要なくなります。もちろんROMライタのプログラムも入れておきましょう。

この機会に今まで最小限に押さえていた機能を充実させるのも良いでしょう。

これで市販のTK-80などのトレーニングキットと同等レベルにまで到達しました。ROMライタが使える分超えているとも言えますね。

(続く)

参考文献・関連図書: 
神崎康宏『作りながら学ぶマイコン設計トレーニング』CQ出版社.
白土義男『マイコン回路の手ほどき』日本放送出版協会.

コメント

この本は名著だと思っています。
ロジックICの基礎やら工作の仕方から始まって、最終的にはCP/Mが動作するまで、特別なものは何も使わずに作ってしまうのですから。

私もPC-8001mk2あったので読むだけでした。

もう一つトラ技に似た連載があって、そちらは書籍にはならなかったみたいです。
μPD7220Aを使っていたのが印象に残っています。

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