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初めて386bsdをインストールした話


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初めてPCを組んだ話でハードウェアの話を書いたので、今回はソフトウェアの話を書こうと思います。

当初私はHDDを丸ごと386bsd 0.1にするつもりだったのですが、いろいろと相談していた友人K氏に「DOSも無いと困るからせめて半分はDOSにしておけ」と言われまして、折衷案で32MBがDOSで残りの170MBが386bsdということにしました。

DOSは動作確認も兼ねてIBMのPC DOS 5.02だったかな、をインストールしました。確かET-4000の関係でconfig.sysのどこかの行に/HS=LCを追加した記憶がありますが、それ以外はあまり面倒は無かったと思います。

/HS=LC付けてないとスクロールしているときに画面が乱れるんですよね。

これはまぁ動くようにしただけで環境整備的なことはほとんどしませんでしたね。

肝心な386bsdの方は、これどうやって入手したんだったかな、全部で数十MBはあったはずなんですが... まだ光学ドライブは持っていなかったし、家ではネットワークも使えませんでした。大学でFTPしてフロッピーに書き込んで持ち帰ったんだったかな。

とにかく大量のフロッピーを入れ替えながらインストールした記憶があります。

上記DOSもフロッピー何枚かに分かれていましたし、この数年後に発売されたWindows 95もCD-ROM以外にフロッピー版もありました。

この時点ではまだX11はなく同時に複数のことはできない(cshならCtrl-Zは使えますし、windowコマンドも使えたと思いますが...)し日本語も使えません。

それとまだ不安定で使っていると突然落ちてしまうことも多かったですね。

それでも家でUNIX(細かいことを言うといろいろありますが...)が動いたことは嬉しかったのを覚えています。

ところで386bsdって0.0, 0.1と出たあとアップデートが滞っていました。

1994年末に1.0、2016年!?に2.0が出たらしいです。

それで本家とは別に修正パッチを集めたpatchkitと呼ばれるものが配布されていました。これはソースコードに対するパッチなので使用するためにはシステム全体をビルドしなくてはなりません。それでまたフロッピーで持ち込んで、とやっているうちに170MBのHDD領域が不足してきました。

結局、最初に動いてから一週間後くらいだったと思いますが、同じ202MBのHDDを増設しました。

これでシステムの再ビルドができるようになったのですが、最初の頃は再ビルド中に落ちてしまうこともあり「落ちるなよ~」と念じながらビルドしていたものです。

patchkitは更新されるので、その度に差分パッチを入手してビルドです。

ある程度安定するまでは環境整備もできないのでシステムの再ビルドばかりしていましたね。

その後X11を入れ、EmacsやTEXなどを入れ、と環境整備を進めていきました。

そうこうしているうちにpatchkitでは対応しきれなくなったことや方向性の違いなどからNetBSDやFreeBSDが生まれました。

うちではこの時実用性重視でFreeBSDに乗り換えています。FreeBSDは1.1とか2.1のCD-ROMが残っているので、この辺りでCD-ROMドライブを買ったのでしょう。4倍速の読み出し専用ドライブが何万円もしたと記憶しています。

EXB-8200を買ったのもこの頃かな、と思ったらもっと前でした。X11あたりは大学でFTPしてこれで持ち帰ったのかもしれません。

あれからもう少しで30年、その後NetBSDに乗り換えていますし、PCもなんども作り変えたりしていますが、その度にホームディレクトリは移動して維持し続けています。今でもタイムスタンプが1993年なんてファイルも数は少ないですが残っています。また.cshrcなどのファイルもこの頃(正確には研究室のHP-UXの頃)から修正を繰り返しつつ今に至ります。

参考文献・関連図書: 
「特集 個人ユーザーのためのPC UNIX」,『スーパーアスキー』1992年10月号, アスキー.

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