2017-01-29 22:50 — asano
とても思い出深いドライブが出てきました。
これがそのドライブ、Exabyte社製のEXB-8200です。フルハイト(厚さ82mm)のテープドライブで8mmテープ1巻で約2.5GBの容量がありました。
上面のラベルにはドライブのシリアル・製造日とともに各コンポーネントのシリアルやリビジョンのリストが記載されていました。
これによると1993年2月22日に製造されたようです。
正面、テープは立てて入れます立てては勘違いでした。
右下の四角はイジェクトボタン、ゴムのような材料でできています。
左下にはアンバーとグリーンのLED、アクセスとテープセットだったでしょうか。最近使っておらず記憶に頼っていますので違っているかもしれません。
これが背面です。
右上は50ピンヘッダ、インターフェイスはSCSIです。
左隣の3列の丸ピンソケットはSCSIターミネータ、取り外してあります。一度外してしまうと無くしてしまったり、種類や向きがわからなくなったりで二度と取り付けない(取り付けられない)ことになりがちですね。外部でターミネートすれば使用に問題は無いので困るわけではありません。
左上の端はSCSI IDを決めるためのジャンパピンです。現状ID=0になっているようですが、おそらくはケースのスイッチへの線を外したままになっているだけだと思います。
左下は電源コネクタ、HDD等と同じものです。
その右の小さな4ピンコネクタは何でしょう? 診断用のシリアルがあるという話を聞いたことがありますが、使ったことは無いので不明です。
ラベルを見ると日本製のようです。
消費電流が書いてあるのも助かります。12V 0.4Aはともかく、5V 2.8Aはドライブとしては結構な大食いですね。
購入したときの納品書が奇跡的に残っていました。24年前のものです。
さて何でこのドライブが「思い出深い」のかというと、これが無謀というかトンデモナイ買い物だったからです。
平成5年(1993年)というと私はまだ学生で、SCSIボード込みで約30万円というのは当時のほぼ半年分のバイト代に相当しました。とあるショップで輸入してもらったのですが、一緒に購入した知り合いは社長さんでもちろん趣味ではなく仕事用に購入したわけで、私が個人的に買うといったらビックリしていました。大学の友人や教授なども「EXABYTE買っちゃった」と言ったら皆呆れていましたね。
では当時なんで決断したのか、いくつか理由があったと思います。
まずバックアップ手段が欲しかったこと。それまではフロッピーディスクで行なっていたのが、HDD容量が200MBを超えてくると現実的ではなくなってきます。私が最初のPC組み立てたときのHDDが200MBで70,000円ほどだったでしょうか。このHDDを4台買う金額でテープドライブを買えば、後はテープ代だけでいくらでもバックアップが取れると考えました。
次にネットワーク(通信環境)が貧弱だったこと。今なら「必要になったらまたダウンロードすればよい」と考えるところですが、当時は時間と通話料を考えると一度ダウンロードしたものは削除する気にはなかなかなりません。場合によってはテープを郵送するほうが早くて安いこともありました。
あと当時、私のいた大学(の電気電子工学科)ではDDSのドライブが使われていました。ところが他大学へ行った友人たちに聞くと大抵EXABYTEを使っているのでそれに合わせたかったということもありましたね。
そんなわけでEXABYTEを個人購入するという暴挙に出たわけです。
これはかなり後になって買った予備機です。
この頃にはジャンク屋にも出回っていて1/10以下で購入できました。そういうわけなので製造年月日はこちらのほうが古いです。
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