2018-03-22 22:43 — asano
近代科学資料館の3回目はパーソナルな計算機たちです。
まずはこれ、Busicom 141-PFです。これも情報処理技術遺産に認定されています。
これは単にプリンタ付き電卓というだけではなく、マイクロプロセッサを搭載した世界初の電卓という記念碑的なものです。使われたのはIntelの4004、単体も別途展示されていました。
Intelといえば今ではプロセッサの会社ですが、当時はメモリ主体でした。そもそもがメモリを生産するために設立された会社です。それがこの4004でマイクロプロセッサの可能性に気付いて今に至るわけです。
この 141-PF 以外にも多数の電卓のコレクションがあります。
同じくビジコンの Busicom 161 は電卓にコアメモリを採用して大幅なコストダウンを実現しました。以前、NHKの「電子立国 日本の自叙伝」にも登場しましたので知っている方も多いと思います。(上の4004も登場します)
Busicom 161 はバラのトランジスタ・ダイオードで構成されていましたが、これをIC化したのがBusicom 162です。この 162 は残念ながら展示されてはいませんでした。
個人で持てる値段になった CASIO MINI も各種展示されています。
さらに液晶表示、カード型、太陽電池式まで電卓の歴史をたどることが出来ます。
日立の H68/TR はマイクロプロセッサのトレーニングキットです。LSIがセラミックパッケージですから初期のもの、RAMも最大の3kBまで拡張されています。
これ以外にNECの TK-80 やパナファコム Lkit-16 などもあります。このあたりは実際に使ったわけではありませんが私は好きですね。
電卓だけではなくパソコンの展示も充実しています。電卓ほどの数はありませんが、代表的なものはそろっていると思います。
これは Apple II ですね、Apple社の初期の製品です。さすがに Apple I はありませんでしたが、NeXTCube(Apple製ではありませんが、あのジョブズ氏が作った)や iMac なども並んでしました。
後に国内標準機となったPC-9801シリーズの元になったNECの PC-8001 です。私が初めて買ってもらったPC-8001mk2はこれの改良版になります。
Fujitsu Micro 8、日立のベーシックマスター、シャープの MZ-80B など当時の代表機種もいろいろとあります。
次回は「パーツ編」をお送りして、この近代科学資料館については終わりになる予定です。
注:本記事の写真は近代科学資料館の収蔵品を許可を得て撮影したものです。
コメント
BUSICOM 141-PF
Hello Mr. ASANO,
nice website, a lot of information for computer history lovers!
I collect some old microchips like C4004 and C8080 and more. My dream is to have a Busicom 141-pf: If you hear there is someone willing to sell it, please inform me!
This is my contact email: erikbettini71@gmail.com (Italy).
Thank you
Best regards
Erik
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