2016-12-05 18:31 — asano
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12月3日に行ったトヨタ産業技術記念館の続き、自動車館編です。
自動車館へ行く途中に金属加工用工具の展示と実演コーナーがあります。これは実演コーナーの鍛造プレス機です。
ここでは金型での鍛造、砂型によるアルミ鋳造、切削加工(これは見ていないので詳細は不明)の実演が行われます。鋳造では型に流し込んだときに独特な臭いが漂ってきて実感があります。
余談ですがこの臭い、電気の基板(正確には搭載されている半導体だと思います)を焼いてしまった時の臭いにソックリ、何の臭いか聞いてみればよかった。
自動車の各パーツがエンジンからバッテリ・電球にいたるまでその変遷や形式が並べられています。
これは試作のみに終わったロータリーエンジンだそうです。カットモデルになっていて「オムスビ型」が見えますね。
写真のような手描きの時代から、ドラフター、CADシステムまで設計ツールの展示もあります。
左上の計算尺や右上の手動計算機についてはここでも紹介したことがありましたね。
下にある「バッテン」というのは細い木でできた定規で、柔軟性があって曲げることができます。曲線を引くときにこれを曲げて目的の曲線を作り、上にある文鎮で何箇所かを押さえておいて線を引きます。この文鎮はその形状から「ねずみ」「クジラ」「金魚」などと呼ばれていました。
右にある芯研器は目的の太さの線が引けるように鉛筆の先を整形するのに使います。
青焼きの図面も見えますね。それも青地に白の古いタイプです。
その後白地に青のジアゾ式ができて、これは私も大学にいたころ使っていました。
大きい判への対応が容易(安価)で光学収差等が無く正確なので図面には向いており、今でも一部では使われていると思います。
これは旋盤、「トヨタ」マークが入っていることから内製したようです。
溶接ロボットたち、クルマそのものよりもこのような生産設備の展示が充実しています。さすが「トヨタ産業技術記念館」ですね。
このあたりで閉館時刻が迫ってきてしまい、駆け足で見ていく羽目になってしまいました。このあと蒸気機関とか面白そうなものとかもあったのですが...
また機会があったら(無くても作って)ふたたび来ようと誓って帰途についたのでした。
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