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LM386とLM380


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今回はNJM2073Sのところでちょっと触れたLM386です。


ナショセミのLM386N-1、若干のC,Rを付加するだけでスピーカを駆動できるアンプになります。

データシートにはアンプの他に発振器などの回路例も載っています。

古来よりアンプを作ると発振し、発振器を作ると発振しない、と言われるように両者は紙一重です。

格別大出力というわけでもなく、高音質というわけでもありませんが、ちょっとしたアンプとして使いやすい石でした。

電子工作入門者向けの記事にも頻繁に登場しますが、製品に使われているのを見かけることもよくある、定番のデバイスでした。ここでも以下の記事に登場しています。

  1. PC-8001mk2 拡張ボード :搭載しているFM音源の出力
  2. CASIO VC-10:ICレコーダの再生
  3. Sportster 28800:モニタスピーカ
  4. 以前の給湯器のリモコン:通話機能・音声によるお知らせ

2.と4.は新日本無線の互換品のNJM386です。

ところでこのLM386、いつからあるのでしょう。

1972年版のデータブックには記載がありません。1975年版に登場していますが、まだ「-1」などは無いようです。1980年版では-1, -3, -4の区別がされています。1988年版にはSOICパッケージも載っていました。

上記は確認できた年を記載しています。すべてのデータブックを確認できているわけではありません。

サフィックスは次のようになっています。

Suffix Operating Supply Voltage Output Power
-1 4 - 12 V 325 mW
-3 700 mW
-4 5 - 18 V 1000 mW

これが揃っているのはDIPのみで、表面実装品は「-1」しかありません。

ビューファインダーではなぜかLM386ではなくLM380を使っていました。


この写真は一時取り出して撮影しました。

特にLM380を使う理由は思いつかないんだけどなぁ。何か別の目的で買ったのを流用したのかな。

この14ピンのは(8ピンのものもあります)中央部の6ピン(ピン3~5, 10~12)がGNDになっていてヒートシンクを付けることができます。

何の雑誌だったか忘れましたが、事務用のクリップ(板バネを三角形に曲げた奴)をちょっと加工してヒートシンク代わりにするのを読んだ記憶があります。

参考文献・関連図書: 
LM380データシート, Texas Instruments.
LM386データシート, Texas Instruments.

コメント

LM380ですが、古いロゴでとっても懐かしいです。ラジカセ(モノラル)アンプを此れで作りました。田舎だったのでダイデン商事へ郵便局から定額小為替で送金してました。おつりが切手で帰ってくる時代です。(某通販では今でも小銭が封筒に入って来る時もありますが)

ありがとうございます。
ダイデン商事、トラ技に広告が毎月載っていたのを覚えています。今では定額小為替なんて戸籍謄本を取り寄せるときぐらいですね。

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