2023-06-20 14:35 — asano
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残るは2つですが、どちらも似たものをこれまでに取り上げていますのでまとめて紹介することにします。
一つ目はSigneticsのN8X305、これはN8X300の改良版です。8935がデートコードかな? だとすると1989年製ということになりますね。
N8X300との相違点はどこなのかということで両者のデータシートを見比べているのですが、相違点が明確に書かれていません。
ハードウェア的にはN8X300の上位互換らしく、そのまま挿し替えが可能なようです。
とりあえずクロックの上限が8MHzから10MHzに上がっているのはわかったのですが......
まぁ挿し替えられるということで違いはほとんど無いのでしょう。
ソフトウェアは......
このアーキテクチャでは命令は8つ(16ビット長命令の上位3ビット)しかいないので追加命令はありません。レジスタは8X300では未割当だったR12~R16(レジスタ番号は8進なので注意)が追加されています。
両者のデータシートは(会社が違っていて)フォーマットが異なり比較しにくいのですが、ここでMacroassembler ASが対応していることを思い出してそのソースを読んでみました。
すると8X300と8X305で切り替えているところは2ヶ所、一つは前述のレジスタでした。もう一つはXMIT
命令で特定のレジスタ(8X300では未割当)の場合に例外的な動作をするようです。
NS32016は以前から持っていますが、念の為違うルートから入手しておきたかったのと、手頃な価格でセラミック品が見つかったことから追加で入手したものです。
NS32000ファミリはどうも安定性やら組み合わせに関する悪い噂を聞くので以前見つけた資料を紹介しておきます。
The Web Site to Remember National Semiconductor's Series 32000 FamilyというサイトのDocumentsというページ、NS32000ファミリの資料が集めてあるのですが、ここの「Series 32000 Bug Sheets」というものに各リビジョン毎のエラッタが記載されています。
このNS32016D-10 Revision Sについても、やれグリッチが出るだの、クロック下限はデータシート上は200kHzだが実際は6MHzで電圧条件も厳しいとか、結構怖いことが書かれています。こんなものが書かれるということはマージンはほとんど無いんじゃないかな。作り始める前に知って良かったですよ。
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