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MC145163


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えー、今回も最近入手したデバイスになります。


MotorolaのMC145163Pです。キズが多いことからわかると思いますが中古品です。

これはMC145106MC145157などと同じPLL用のICです。2つの分周器と位相比較器を持っていることも一緒です。

基準クロック用の分周器は1/512, 1/1024, 1/2048, 1/4096の切り替え式になっています。

メインの分周器は1/3~1/9999です。1/9999からわかる通り入力はBCDコードになっています。これはマイコンなどではなくサムホイール(サムロータリ)スイッチなんかを前提としているんでしょうね。

高校のころ持っていた受信機は桁ごとにロータリスイッチで0~9を設定するようになっていました。アマチュアの144MHz帯だけでなく付近にあった警察や消防なんかを聞いていました。中身は覚えていませんが、このようなICを使っていたのではないかと思います。

やけにピン数が多いのは4桁のBCDで16本も使ってしまったからでしょう。

位相比較器についてはMC145157P2と同様ですが、ピン数に余裕が無いためか分周出力のfR, fVはありません。

とりあえず昔の雑誌でよく見かけた石なので買ってみたのですが......

データシートによるとVDD=5Vの条件でOSCinの上限が、標準値が26MHzで保証値は15MHzです。量産するわけではないので標準値でいいとしても基準クロックは26MHz÷512 ≒ 50kHz程度が上限となります。BCD入力ということを考えると10kHzとか100kHzにしたいところです。

基準クロック50kHzで1/2プリスケーラをつければ100kHzステップにできます。

実験中のPLLは基準クロック100kHzは何とか動作するものの下げると不安定になる問題はいまだに解決しておらず、これを何とかしないとMC145106やこのMC145163は使えないということになります。

おそらくはループフィルタの問題だろうと考えてはいるのですが......

参考文献・関連図書: 
MC145163データシート, Motorola.

コメント

MC145163は自身のRadioLifeの金字塔でした。

 38年前に共立さん(2階のみ時代)に、レジの上に吊ってある新着デバイスをふと見ると
「5V@30MHz BCD16ビット入力のみ」売値も消費税もない時代に¥980円でしたので、1個買ってみました。

 当時の高速プログラムカウンターは実験値20MHzのTC9122(BCD14ビット入力のみ)がありましたけど、¥1,000円超えていたかも?
無銭家だったので、秋月さんがCB用のPLLユニット@300円?で4つまとめて¥1,000円(この頃初めて秋葉原へ行き、通販でしか知らない秋月さんの店頭でドラム缶!に無造作に入れられていたのが、このPLLユニットです)のプログラムカウンター上限実験値3MHzのTC5080(BCD、バイナリー兼用8ビット入力)で遊んでいました。
TC-9122はIC-2Nで使用されていたのが、有名どころですね。
PLL方式の受令機もTC-9122かTC5080でクリコンでしたね。

 プログラムカウンターが扱えない周波数はクリコンで下げるorプリスケーラでして、クリコンが嫌いだったので、fstepがn倍になるけど、基準を下げて10kHzstepではなく1kHzstepとして、プリスケーラは安価なHD10551で1/10分周の144MHz台PLLを作ると、ロックアップスピードが遅く、さらにQRH・・
クリコンが最適でしたが、水晶の局発が微妙にQRH・・PLLなのにクリコンのせいでQRH!!と憤慨HiHi
PLLはQRHしないというのが自身のモットーです。

話は戻しまして
 入手したMC145163を早速実験してみると、30MHzはクリア、そこからVCOを調整していって、

40MHzクリア
50MHzクリア(6mの10kHzstepPLL機が簡単に作れる)
60MHzクリア
70MHzクリア
82MHzで分周しなくなりました

 当時TC9122とクリコンで不満?のミニFMの方へ、MC145163で78.5MHzが使えるよ~と紹介すると、そちらで大絶賛!!
6mAM機を試作している最中にFM機は故JA6BI田縁さんに先を越されてしまいました
それとは別に2MHz~80MHz10kHzstepのSGを作成して、MUG(ミズホ・ユーザーズ・グループ)の会報に掲載して頂きました。

その後RadioLifeは低調となり、PLLもアナデバのDDSがリリースされると、そちらへ・・
しかしDDSに飽きた頃?の10年前にSi5351とSG-8002で原点復帰でしょうか、PLLに戻りました。

Si5351やSG-8002はオールインワンですので、ループフィルターで悩むというのが懐かしいですね。
経験として、アクティブフィルターで何とか発振せずに、100kHzstepは出来ました(PDはTC-5081 カウンターは当時流行りの74HC)
パッシブは10kHzstepだったら、コンデンサー1個でも済む(JA7CRJ千葉さんより)ので苦労していませんが、50kHzstep以上はパッシブでは安定しなかったですね。

ありがとうございます。

秋月さんのPLLユニット、ずっとマイコン系ばかりやっていたので買いませんでしたが、そういえばそんなものありましたね。
無線関係は雑誌記事なんかは読んでいましたが手は動かさなかったので、型番なんかは頭の片隅に残っているもののノウハウ的なものはまったく無いです。

MC145163は80MHzまで動いたのですか。
今いじっているMC145157はスペック的には25MHzまでですが50MHzくらいまでは動いています。もうちょっといけそうなのですが限界は試していません。

SG-8002は愛用していましたがディスコンぽいので気軽に使い捨てられなくなってしまいました。
SI5351はまだ使ったことはありませんが良さそうですね。これ使えば目的は達成されそうなのですが、この機会にPLLを動かしてみようということでここ半年ほどいじくっていまして、ループフィルタに悩みまくっております。
うちだと100kHzステップならほぼ安定(1MHzあたりはちょっと怪しい)ですが、10kHzがNGです。おかげで最初に使ったMC145106が全くダメでした。

八ヶ岳クラブのPLL FMトランスミッタを買ってみたんですが、PLLの勉強不足だとは思うんですが数字が合わない気がするような。
基準周波数は10.24MHzで1024分周(X1/1024)で10kHzのステップが得られる。一方FM波を80MHzですがPLL ICの範囲外のため、プリスケーラならぬフリップフロップ(74F74)で4分周(x1/4)して20MHz
そしてN分周を4桁で8000を入れると 20MHz/8000=2.5kHzとなる。先のR分周が10kHzなので、整数倍ではありますが、仮に2.5kHzまで落とされたRFinの4サイクル分で10kHzと位相比較をして、PLLが仮にロックしたとする。この2.5kHzという低い周波数までMC145163が対応できるのだろうか。
もう千石電商にはラスト1台?とも思えるキットがあります。別にFM送信機として使わないで信号発生器と思えば、FMを掛けなくても実験はできると思いますが。
もしPLL ICのN分周の入れ方を変えて 4桁を0800としていけば、VCOが20MHz/800=25kHzとなるだろうが、そこで当然Ref側と周波数が一致しないのでロックしないだろうと思うから、Refを12.8MHzの水晶でR分周を1/512 すれば 25kHzが得られるんじゃないかと思ってます。
あの八ヶ岳クラブの製作例の詳細を書いた人が誰もいないので答え合わせのしようがないのです。

もしVCOを300MHzまで対応させ、プリスケーラを選別すれば、PLL ICのN分周の最高値の 9999までいければ信号発生器をつくれるんじゃないか?なんて妄想を働かせてはおりますがwww

そのキットの回路などを知らないので想像で書きますが......
基準周波数10.24MHzの4096分周で2.5kHz、N=8000とするとMC145163の入力(=4分周器の出力)が20MHzでロックします。この時4分周器の入力は80MHz(ステップ10kHz)が得られます。周波数が直読できるので可能性が高いのではないかと。

比較周波数が低すぎないかという点、私も現在ハマっている点なので何とも言えませんが、原理的にはループフィルタ(とVCOの安定性)の問題でMC145163的には問題ないのではないかと思います。

信号発生器、75kHz~250MHzまでカバーするVCOはかなり大変な気が......

ありがとうございます。
そのキットはもうぎりぎり千石に1個あって、なくなっては補充してるのかは知らないですが(、1個前に私が購入、10年前くらいにも購入しましたがうまく動かせなくて断念)。
信号発生器の場合は、広帯域VCOがあればいいですが、VCOの切替になるでしょう。
PLLの使い方は一応 鈴木憲次著 高周波回路の設計・製作を軸に読み解いています。
当方はマイコンがまだできなくて、パラレルBCDコード入力できるPLLはありがたい存在です。
ArduinoでI2C通信などを覚えたらPLL制御に手が届くのかは分かりませんが💦何分、目的のものをつくりたいのにプリスケーラも必要になってきますし。また当方はアマチュア無線しないので、珍しい人かもしれません。ひたすらトランスミッタかラジオです。

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