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27C512


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これもいつ何のために買ったのか思い出せないものの一つです。

uPD27C512D-20
NEC製のμPD27C512D-20、アクセスタイムは200nsのものです。NECはこのようにプログラム電圧を記載しているものがありました。製造は1988年と思われます。

TMS27C512-20JL
こちらはTIのTMS27C512-20JL、こちらもアクセスタイムは200nsです。1991年製造です。

27512/27C512は個人的にはあまり使いやすいデバイスとは思っていませんでした。

一つはその64k×8bitというその容量です。一般的な8ビットプロセッサのメモリ空間をこれ一つで埋めてしまうのでRAMを搭載する余地が無いのです。

  1. もちろん8086,8088,MC68000などのメモリ空間の広いプロセッサなら問題はありません。
  2. バンク切り替えする手もあります。
    姉妹品にバンクレジスタを内蔵した27513/27C513というものがありました。これは4×16k×8bitという構成で16kBのメモリ空間と1バイト(有効なのは2ビット)のI/O空間を占めます。
    アドレスピンが2本少ない代わりに、バンクレジスタへのWEとリセット時にバンクを0に戻すためのRSTが追加されています。
  3. ROMディスクやフォントROM等メモリ空間に配置しない使い方もあります。
  4. アドレスが16本あるのを8×2と考え、8ビット×8ビットの乗算器等として使う例もあります。手作りスーパーコンピュータとして有名なGRAPEも初期の試作機では演算器としてROM(27512かどうかは不明)を使っていたようです。

もう一つは書き込み器が作りにくいことです。
TL866Aにも書きましたが、ピンが足りないため書き込み電圧Vppがロジックと兼用になっているのです。Vppをスイッチングしなくてはならない上に、この電圧がロジックのOEの回路に悪影響を与えないようにしなくてはなりません。
どちらも難しくはありませんが意外に面倒なので避けてきたのです。

今ではメモリ空間が64kBしかないということは少ないですし、ライタも安価に入手可能なので避ける理由はなくなりました。

参考文献・関連図書: 
下間憲行(1990)「PC9801/PC286L(LE)用 2716~27512 ROMライタの製作」,『プロセッサ』1990年4月号, pp.9-33, 技術評論社.
27C512データシート, Intel.
27C513データシート, Intel.

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