2017-07-13 23:22 — asano
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ACアダプタを発見できないでいたHC-88ですが、電源を代用して起動してみました。
とりあえず安定化電源にφ2.5mmのプラグをつけて通電してみました。裏ラベルの「CHARGE INPUT DC 6V 200mA」を信じて6Vです。
すると無事にLCDに表示が出ました。長年通電していなかったのでRAMディスクはもちろんリアルタイムクロック等もすべて揮発しており、初期化画面です。まずは年月日・時刻・曜日を入力します。
最後の「USERBIOS SIZE」はデフォルトの0のままにしておきます。おそらくドライバソフトウェア(当時はそうは呼びませんでしたが)を登録するエリアのことと思います。
初期設定が完了するとこのようなメニュー画面が現れます。ここではカーソルキーでソフトウェアを選択して起動するランチャのようなものです。
OSは53k CP/M Version 2.2ですね。PC-8001/PC-8801用のものが56kでしたからユーザエリアはだいぶ少ないです。テープをディスクとして使うためのバッファにメモリを喰われているのではと想像します。
メニューでESCキーを押せばCP/Mのコマンド入力も可能です。
思わずDIRコマンドを試してみました。PIP.COM, STAT.COM, SUBMIT.COM, XSUB.COMと懐かしいコマンドが出てきます。これらはCP/Mの標準のコマンドです。FILINK.COM以降はEPSON独自のものでしょう。
ちなみにPIPはDOSで言うところのCOPYみたいなもの、変換しながらコピー等もできるのでUNIXのddに近いかもしれません。STATはドライブやファイルの情報表示、CP/MのDIRはファイル名しか表示しないのでサイズを知るにはSTATが必要でした。
SUBMIT, XSUBはBATファイルのようなものを実行するために使用します。
CTRL+HELPキーでいつでも(ワープロ等実行中でも)この画面を呼び出すことができます。各種設定やカセットの操作を行うことができます。
複数のプログラムを常駐させて切り替えられるようです。
「P1」を選ぶと(すべて空なのでどれを選んでも)よくあるBASICらしい画面になります。
フリーエリアが12kB程と少ないのはBASIC自体をRAMに読み込むせいでしょうか。
続いて日本語ワードプロセッサを起動してみます。日本語表示になると表示文字数が激減します。
このワープロのマニュアルは見つかっていないので、操作方法がよくわかりません。適当に操作してみますが今のものとは勝手が違うのでマニュアル見つけないと使えませんね。
少し入力してみるくらいなら何とかできました。タッチ16による入力や漢字変換は(ワープロではなく)システムの機能なので手元のマニュアルに記載があります。
部首入力しているところです。
初回にHC-88はフォントが独特だと書きましたが、これがそうです。「貝」の中が変ですよね。
ドットの節約でもなさそうですし、何でこんなデザインになっているのでしょうね?
しばらくいじった後で電源コードを抜いてみたら一瞬で電源が切れてしまいました。放置したせいか内蔵のNi-Cd電池は駄目になっているようです。
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